[記事公開日]2016/02/13
[最終更新日]2016/04/09

ALMA望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)にはパラボラアンテナ66台が設置

ALMA望遠鏡の予想完成図
ALMA望遠鏡の66台のパラボラアンテナのうち、口径12mのもののみが描かれている。

ALMA望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)とは

ALMA望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)は、日本、台湾、アメリカ、カナダ、EUなどが中心になって、南米チリのアタカマ砂漠に建設した、巨大電波望遠鏡です。

2002年から建設が始まり、2013年3月13日に完成記念式典が行われ、2014年6月に全てのアンテナが到着しました。

略称のALMA(アルマ)とは、チリの公用語となっているスペイン語で「魂」や「いとしい人」を意味する単語だと言います。

ALMA望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)は、東アジア(日本・台湾)・北米(アメリカ・カナダ)・ヨーロッパの国際共同プロジェクトであり、アンデス山脈中の標高約5000メートルのアタカマ砂漠に高精度パラボラアンテナを合計66台設置し、それら全体をひとつの電波望遠鏡として観測可能な開口合成型電波望遠鏡として活用するものになります。

そして、ALMA望遠鏡は、高精度パラボラアンテナを実に66台も組み合わせた「干渉計」方式の巨大望遠鏡だと言います。

 

「干渉計」は、複数の装置で同じ対象の観測を行う観測システム

「干渉計」は、「干渉法」の原理を利用した機器のことを言います。

★干渉法(かんしょうほう)

干渉法は、複数の波を干渉させる時、波長の整数倍に近づくと強め合い、その中間に近づくにつれ弱め合うことを利用して、波長(周波数)や位相差を測定する技術のことであり、この原理を利用した機器を主に「干渉計」と呼びます。

「干渉計」は、複数の装置で同じ対象の観測を行う観測システムであり、ALMA望遠鏡は、高精度パラボラアンテナを66台も組み合わせた「干渉計」方式の巨大電波望遠鏡になります。

 

ALMA望遠鏡は、高性能パラボラアンテナ66台を組み合わせた「干渉計」方式の巨大電波望遠鏡

ALMA望遠鏡は、高精度パラボラアンテナを66台も組み合わせた「干渉計」方式の巨大電波望遠鏡です。

直径12メートルのアンテナを50台組み合わせるアンテナ群と、直径12メートルのアンテナ4台と直径7メートルアンテナ12台からなる「アタカマコンパクトアレイ (ACA:モリタアレイ)」で構成されています。

アンテナは全て移動可能なタイプなので、アンテナを動かして、それらの間隔を最大18.5キロメートルまで広げることで、直径18.5キロメートルの電波望遠鏡に相当する空間分解能(=視力)を得ることができ、ミリ波・サブミリ波領域では世界最高の感度と分解能を備えた望遠鏡となるそうです。

ALMA望遠鏡は、66台もの高精度パラボラアンテナを組み合わせた「干渉計」方式の巨大電波望遠鏡になりますので、パラボラアンテナの分布範囲を最大18.5キロメートルまで広げることで、理論上、主鏡の直径が18.5キロメートルの電波望遠鏡と同じ解像度を得ることが出来るということなのです。

そして、ALMA望遠鏡が設置されたアタカマ砂漠は、波長が短いサブミリ波などを観測するには最適の場所のようです。

 

ALMA望遠鏡はミリ波・サブミリ波の観測に最適

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ALMA望遠鏡が観測するのは、電波の中でも波長が短い「ミリ波(波長1~10ミリメートル)」と「サブミリ波(波長0.1~1ミリメートル)」になりますが、それを観測するには最適の場所のようです。

地上からサブミリ波を観測出来る場所は限られており、技術的にも困難だとされています。

ALMA望遠鏡が設置されたアタカマ砂漠は、標高5000メートルで、年間を通して晴れの日が多く、水蒸気も少ないので、波長が短い電波の観測に最適な場所のようです。

アタカマ砂漠は年間降水量が100ミリ以下でほぼ年中晴天なこと、さらに標高が約5000メートルと高いため水蒸気による電波吸収の影響を受けにくいことなどから、比較的短い波長(高い周波数)の電波でも観測可能で、ALMA望遠鏡の観測波長域となるサブミリ波もとらえることが出来るのだと言います。

また、土地も広く平坦なため、たくさんの望遠鏡の建設に適しており、66台もの移動式高性能パラボラアンテナを広範囲に配置するALMA望遠鏡設置のための理想的な条件を備えた、地球上で究極の場所とも言えるようです。

望遠鏡には、同じ観測対象を複数の装置で観測する「干渉計」というものがあり、複数の装置で観測することによって、質の高い観測結果を得ることが出来ます。

ALMA望遠鏡は、66台もの高性能パラボラアンテナを組み合わせた「干渉計」方式の巨大電波望遠鏡であり、パラボラアンテナの分布範囲を最大18.5キロメートルまで広げることで、理論上、主鏡の直径が18.5キロメートルの電波望遠鏡と同じ解像度を得ることが出来、短い波長(高い周波数)のミリ波・サブミリ波領域では世界最高の感度と分解能を備えた望遠鏡となります。

 

ALMA望遠鏡の分解能は、「すばる望遠鏡」や「ハッブル宇宙望遠鏡」の約10倍

直径12メートルのアンテナ4台と直径7メートルアンテナ12台で構成される「アタカマコンパクトアレイ (ACA:モリタアレイ)」は、広がった天体を高い感度で観測することができます。

一方で、直径12メートルのアンテナ50台で構成されるアンテナ群は、天体を高い分解能で細かく観測することができます。

両者のデータを合成することで、細かい構造から広がった構造まで超高分解能を達成しつつ、精細でしかも天体の真の姿に忠実な電波画像を得ることが出来ると言います。

ALMA望遠鏡の分解能は、「すばる望遠鏡」や「ハッブル宇宙望遠鏡」の約10倍にもなるそうです。

宇宙が出来て間もなく誕生した「原子銀河」や、恒星や惑星の元となる「星間物質」は、サブミリ波やミリ波を発していますので、これらの電波を詳しく観測すれば、銀河や惑星の誕生の様子や、生命の材料となる高分子の存在などが明らかになると期待されているようです。

ALMA望遠鏡の今後の活躍に期待したいところです。

 

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