[記事公開日]2016/06/16

ブラックホール合体による「重力波」の2回目の観測に「LIGO(ライゴ)」グループが成功

ブラックホール合体の「重力波」2例目を「LIGO」グループが検出(提供:AFP=時事)

「LIGO(ライゴ)」グループが、「重力波」の2回目の観測に成功

アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループが、今年2月の発表に続き、「重力波」の2回目の観測に成功したようです!

アメリカにある大型観測施設「LIGO(ライゴ)」の研究グループが、6月15日、カリフォルニア州で開かれたアメリカ天文学会で、今回、2つのブラックホールが合体するときに出た14億年前の「重力波」を新たに観測したと発表しました。

「重力波」は、ブラックホールなどの天体によって生み出された宇宙空間の「ゆがみ」が波となって伝わる現象で、アインシュタインが100年前に存在を予言していたものですが、アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループが、初めて観測に成功したと、今年2月に発表しました。

今年2月に発表された最初の「重力波」に続き、2回目の「重力波」も、アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループが検出に成功したことになります。

今回、「LIGO(ライゴ)」グループが検出に成功したのは、2つのブラックホールが合体するときに出た14億年前の「重力波」であり、昨年2015年12月26日に観測されています。

この「重力波」は、質量が太陽の14倍と8倍のブラックホールが合体する直前に放出され、太陽1個分の質量が「重力波」のエネルギーに変わったと推定されています。

 

多くの「重力波」が捉えられれば、ブラックホールの謎の解明も進む

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アインシュタインが約100年前に予言した「重力波」は、昨年9月に初めて検出されましたが、この時観測されたのは、質量が太陽の36倍と29倍のブラックホールの合体で放出された「重力波」でした。

2回目となる今回の「重力波」は、質量が太陽の14倍と8倍のブラックホールが合体した時のものなので、より小規模な合体を捉えることに成功したことになります。

今後も、さらに小規模な合体を捉えられるようになれば、数多くの「重力波」の検出が期待できますので、ブラックホールの謎の解明が進む可能性があります。

ブラックホールは、すさまじい重力によって光さえも抜け出すことができないため、これまで直接観測されたことはなく、周囲のガスの動きなどから存在を推測するのにとどまっていました。

これに対して「重力波」であれば、ブラックホールを直接観測することができるだけでなく、「重力波」の中にはブラックホールにどれぐらいの質量があるかやいつ誕生したかなど様々な情報が含まれているため、宇宙の歴史の解明にもつながると期待されているようです。

 

日本の「KAGRA(かぐら)」などとの協力でより精度の高い観測が可能になる

アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループに先を越されてしまいましたが、日本にも、世界に誇る「重力波」観測装置があります。

それが、岐阜県神岡鉱山内にある重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」であり、東京大学宇宙線研究所が管理・運営をしています。

『重力波望遠鏡「かぐら」の25日の試運転開始を東京大宇宙線研究所の梶田隆章所長が発表』、こちらの記事の中でも書きましたが、「KAGRA(かぐら)」は、世界最高精度の重力波望遠鏡であり、今年3月25日に試運転を開始しています。

世界には、アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループと、日本の「KAGRA(かぐら)」グループの他に、もう一つ、イタリアにも「VIRGO」グループという大型の「重力波」観測装置があります。

現在、アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループとイタリアの「VIRGO」グループがそれぞれ Advanced LIGO と Advanced VIRGO 計画で観測精度を日本の「KAGRA(かぐら)」と同等に引き上げる改良を進めているようです。

『重力波望遠鏡「かぐら」がアインシュタインの予言と宇宙の成り立ち解明に向けて初運転』、こちらの記事の中でも書きましたが、ブラックホールや宇宙の謎を解明するためには、世界の観測網との連携が必要になります。

日本の「KAGRA(かぐら)」と、アメリカの「LIGO(ライゴ)」グループやイタリアの「VIRGO」グループの設備が協調すれば、ブラックホール合体の発生場所を高い精度で突き止め、X線や電波などの望遠鏡で観測できる可能性があると言います。

日本が誇る重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」が再来年の3月に計画している本格的な観測を開始すれば、米・欧にある同様の装置との国際観測ネットワークが完成することになります。

日・米・欧の複数の装置で精度良く観測することで、ブラックホールの発生や宇宙の成り立ちなどの解明が進むと期待されていますので、今後のさらなる観測に期待が高まります。

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