[記事公開日]2016/05/13

アインシュタインの相対性理論は宇宙をニュートン力学の絶対空間から「変化する時空」へと一変

    相対性理論を提唱したアルバート・アインシュタイン

ニュートンが考えた宇宙モデルは「絶対時間と絶対空間」

20世紀前半に発表された、アインシュタインの一般相対性理論は、これまでの古典物理学が持っていた、宇宙における時間と空間についての概念を一変させたようです。

そして、近代物理学の基礎を築いたアイザック・ニュートンが考えていた宇宙モデルである、絶対時間と絶対空間という概念を一変させることになります。

ニュートンが考えていた絶対時間と絶対空間という宇宙モデルではなく、時間が延び、空間が縮む、「変化する時空」へと一変させることになります。

『ニュートン力学の「万有引力」や「運動の3法則」は宇宙と物理の見方を一変させた』、こちらの記事の中でも書きましたが、「万有引力の法則」を発見したことでも知られるアイザック・ニュートンは、近代物理学の基礎を築いた業績から「科学の父」とも呼ばれています。

1687年に出版された著書『プリンキピア』でニュートンが発表した「運動の3法則」と「万有引力の法則」でニュートン力学を確立させ、近代物理学の基礎を築きました。

ニュートンが提唱した「運動の3法則」により、様々な物体がなぜ、そしてどのように運動するのかが理解出来るようになりました。

しかし、ニュートンが考えていた宇宙モデルというのは、絶対時間と絶対空間という概念だったようです。

つまり、時間は常に刻一刻と一定に進み、空間は無限に広がって少しも変化することはないという考え方でした。

ニュートンが考えていた、絶対時間と絶対空間という宇宙モデルを一変させたのが、アインシュタインの一般相対性理論であり、ニュートンの理論とアインシュタインの理論の大きな違いは、時間と空間についての概念になります。

 

アインシュタインが考えた宇宙モデルは「変化する時空」

アインシュタインの相対性理論は、絶対時間と絶対空間の存在を否定したと言われます。

その理論によるならば、運動している物体にとって時間は延び、空間は縮むのであり、時間と空間は絶対的なものでも不変なものでもないということになります。

さらには、時間と空間は別々の存在ではなく、「時空(時空間)」という1つの存在、あるいは「時空(時空間)」という1つの概念で理解すべきであるということになります。

ニュートンの理論では、宇宙には時間が1つしかありませんから、私の時計も、あなたの時計も、どこか宇宙の果てにある時計も、全てが同じように進むということになります。

ですから、地上にいて静止している人においても、宇宙ロケットに乗って宇宙を旅している宇宙飛行士においても、時間が進む速さも距離も変わらないということになります。

ところが、アインシュタインの相対性理論では、宇宙にはたくさんの時間があるということになりますので、地上にいて静止している人と、宇宙ロケットに乗って宇宙を旅している宇宙飛行士では、時間の進み方が違うということになります。

もし仮に、自分が宇宙ロケットに乗って宇宙旅行に出かけたとすると、自分がロケットにいる時の時間と、地上にいる時の時間とは、違った進み方をするということになります。

 

時間が遅れるという「ウラシマ効果」(双子のパラドックス)

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もし仮に、自分に双子の兄がいて、双子の兄が宇宙ロケットに乗って宇宙旅行に出かけたとすると、双子の兄がロケットにいる時の時間と、地上にいる自分(弟)の時間とは、違った進み方をするということになります。

アインシュタインの相対性理論では、加速度(=等価原理により重力でも同じ)があると、時計の進み方はゆっくりになると言います。

そこで、SF小説などでよく知られた、「ウラシマ効果」、あるいは「双子のパラドックス」と呼ばれる、不思議な現象が起きることになるようです。

双子の弟である自分が地球に残って、双子の兄の方が宇宙ロケットで宇宙旅行に出かけたとすると、宇宙ロケットの中の時間の方が進み方が遅くなるので、宇宙ロケットが地球に帰還して、双子の兄が宇宙旅行から戻った時には、なんと、双子の兄の方が、双子の弟である自分よりも「若い」という奇妙な現象が起きることになると言います。

ある速度で動いている観測者の時計の進み方は、それより遅い速度か静止している観測者の時計よりも進み方が遅くなるというアインシュタインの特殊相対性理論は、実験的に確認されており、科学的に立証されていますが、SF小説などでもポピュラーな素材となっています。

そして、特殊相対性理論から約10年後にアインシュタインが発表した一般相対性理論では、さらに驚くべき内容となっており、物質が持つ重力によってその周囲の空間が歪み、時間が延びることになります。

アインシュタインの一般相対性理論によると、重力は空間(時空)を歪ませ、時間の進みを遅らせることになりますので、このため重力場の存在する惑星上では、重力の無い宇宙空間に比べて時間がゆっくり進むことになるとされますが、これは、現在では、現代人の生活に欠かせない身近なGPS(人口衛星を利用した全地球測位システム)でも実証されています。

高度2万km辺りを周回しているGPS衛星は、地球とは時計の進み方が違うので、常に「地球時間」と合わせる為に、衛星側の内蔵時計は毎秒100億分の数秒だけ遅く進むように補正が行われているようです。

 

アインシュタインの重力理論では、「グニャグニャ曲がって歪む空間」

ニュートンが考えていた絶対時間と絶対空間という宇宙モデルではなく、時間が延び、空間が縮む、「変化する時空」へと一変させたのが、アインシュタインの相対性理論になります。

ニュートンが考えていた絶対時間と絶対空間という宇宙モデルでは、時間や空間は物質の影響を受けません。

ニュートンの重力理論では、重さがゼロの光は重力の影響を受けませんので、ニュートンが考えていた宇宙では、光は真っ直ぐに直進することになります。

これに対して、アインシュタインの相対性理論によると、物質の質量は空間を歪ませて、時間の進み方を変えることになりますので、光は直進するのではなく、質量によってグニャグニャ曲がることになります。

アインシュタインの重力理論では、ゴムのように「空間そのものが凹む」と考えるようです。

例えば、太陽は重いので、空間のその部分は歪んでしまい、太陽の傍らを通る光は空間の窪みに影響されて進路が曲げられてしまうことになります。

このように、天体の重力は光を曲げますので、それにより、遠方の天体からの光が、途中に存在する天体の重力によって曲げられ、像が歪んでしまうことがありますが、これを重力レンズ効果と言います。

この重力レンズ効果により、遠方の天体、途中にある天体、地球が一直線上に並ぶと、リング状の歪んだ像である「アインシュタイン・リング」が見えることがあります。

『「アインシュタイン・リング」という光の輪の天体は重力レンズ効果で歪められた銀河の姿』、こちらの記事の中でも書きましたが、重力レンズ効果により、銀河の手前にある別の天体が、銀河の像を歪めてしまうことになるのですが、特にリング状に歪められた天体像のものは、アインシュタインが1936年にその存在を予言していたことから、「アインシュタイン・リング」という名前が付けられました。

アインシュタインの一般相対性理論によると、天体の重力は、光の進行方向を曲げてしまいますので、遠方の銀河からの光が、途中にある天体の重力によって歪められてしまうことがあります。

特に遠方の銀河、手前の銀河、そして地球がほぼ一直線に並ぶと、「アインシュタイン・リング」と呼ばれる、リング状の像が見られることがあります。

ただ、「アインシュタイン・リング」はごくたまにしか観測されていないようですので、今のところは、まだ数十個程度しか観測されていないようです。

 

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