[記事公開日]2016/05/11

光は秒速30万kmで過去の宇宙を描き出し太陽光が地球に届くまで8分20秒

   1676年に世界で初めて光の速度を算出したオーレ・レ―マー

光は秒速約30万kmで過去の宇宙を描き出す

光の速度である光速は、秒速約30万kmになります。

これは、1秒間に地球を約7周半程も進むスピードであり、太陽光が地球に届くまでには、約8分20秒かかります。

つまり、私たちが見ている太陽の光というのは、約8分20秒前に太陽が発した光なのです。

これと同じように、私たちが夜空に見る星(恒星)の光というのは、はるか遠い昔の光を見ていることになります。

例えば、100億光年離れた天体(恒星)の光は、100億年前にその天体(恒星)が発した光なのです。

そして、アインシュタインの一般相対性理論によれば、この宇宙では光速より速いスピードで空間を進むものは存在せず、光速が一番速いということになります。

また、誰から見ても光速は秒速約30万kmであり、これを、「光速度不変性」または「光速度不変の原理」と呼びます。

速度とは、ある時間内でどれだけものが移動するかという割合であり、アインシュタインは「光速度不変性」を出発点として、時間、そして空間というものを根本的に考え直そうとして、一般相対性理論を導き出したとされています。

一般相対性理論によれば、この宇宙で一番速いスピードを持つものが光であり、どんなに大きなエネルギーで加速しても、粒子が光の速度を超えることはないということになります。

そして、光の速度は秒速約30万kmであることが知られていますが、光に速度があることを最初に発見したのは、17世紀のデンマークの天文学者オーレ・レ―マーです。

 

天文学者オーレ・レ―マーが1676年に初めて光の速度を発見

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光はどんな遠くからでも瞬時に届きますので、古代の人々は、光は無限の速さで進むと考えていたようです。

これに対して、17世紀前半に活躍したイタリアの天文学者・物理学者であるガリレオ・ガリレイは、光にも速度があると考えたようです。

そこでガリレオ・ガリレイは、1638年に、助手とともに、光の速度を計る実験を試みています。

具体的には、ガリレオと助手が、離れた2つの丘の上に立ち、ランタン(炎の光で照らすランプのような照明具)で光を見せ合う実験を行ったようですが、光の速度は極めて速いので、その実験においては光の速度を計ることはできなかったと言います。

そして、ガリレオ・ガリレイの実験から40年程後の時代になって、光に速度がある証拠が初めて実験で示されることになりました。

デンマークの天文学者オーレ・レ―マーが、1676年に光の速度の値を世界で初めて算出しています。

オーレ・レ―マーは、木星の衛星イオは木星の周囲を規則的に回っている筈なのに、木星に隠れる(これを”食”と言います)タイミングがわずかにずれることに気付きました。

そして、オーレ・レ―マーは、これは地球と木星が離れると光が届くのに時間がかかり、イオが隠れる(”食”)瞬間を地球で観測するのが遅くなるためだと考えたようです。

そこでオーレ・レ―マーは、イタリアの天文学者・ジョヴァンニ・カッシーニの観測した木星の衛星イオの”食”が早まる変動が、木星から地球(観測者)に光が到達する時間の差によるものだとして、カッシーニのデータを使って光の速度を計算したようです。

オーレ・レ―マーは1676年9月に計算を行い、11月には逆にイオの”食”が計算通り遅れることが観測により確認されることになりました。

イタリアの天文学者・ジョヴァンニ・カッシーニは、ガリレオ・ガリレイの提唱による木星の衛星の”食”を利用する方法により、はじめて本格的な経度の計測に成功した人物ですが、1668年に木星の4衛星の運行表を作成しています。

『プトレマイオスが体系化した天動説を地動説へと転回したコペルニクスとガリレオ・ガリレイ』、こちらの記事の中でも書きましたが、ジョヴァンニ・カッシーニが観測した木星の4衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)は、1610年にガリレオ・ガリレイが、当時発明されたばかりの望遠鏡を使って発見した衛星であり、発見者の名にちなんで木星の4衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)は「ガリレオ衛星」と呼ばれています。

このような経緯により、1676年に世界で初めて、デンマークの天文学者オーレ・レ―マーにより、光の速度の値が算出されることになりました。

ちなみに、オーレ・レ―マーが算出した光の速度は、メートル法に直すと 秒速21万4300km であり、実際の光速度(秒速29万9792km)に割と近い値であったようです。

世界で初めて光の速度を算出したオーレ・レ―マーの肖像は、デンマークの旧50クローネ紙幣に描かれていました。

 

太陽光が地球に届くまでの時間は8分20秒

1676年にデンマークの天文学者オーレ・レ―マーにより、光の速度の値が世界で初めて算出され、実際の光速度に割と近い値が示されていました。

現在では、光の速度は秒速約30万kmであることが知られています。

これは、1秒間に地球を約7周半進む程のスピードであり、地球から月までは1.3秒で到達してしまいます。

そして、太陽から地球までは8分20秒かかりますので、私たちは、8分20秒前の太陽光を見ているということになります。

かつては太陽系の惑星の1つに数えられ、一番外側にある第9惑星であった冥王星は、2006年に「準惑星」となりましたが、ちなみに地球から冥王星までは光速で5時間30分かかります。

そして、『太陽系外に「第2の地球」となる惑星や生命体を求めてミニ宇宙船の高速探査機を開発』、こちらの記事の中でも書きましたが、太陽から最も近い恒星「ケンタウルス座α星」までは光速で約4.4年かかりますが、ちなみにこれは今現在最高速度のNASAの探査機(秒速70km)では約2万年かかる距離になりますので、光速というものがいかに速いスピードなのかが分かります。

そして、『天の川は太陽系を含む直径10万光年の棒渦巻型の銀河系宇宙でハーシェルが地図を初作成』、こちらの記事の中でも書きましたが、私たちの太陽系が属する天の川銀河(銀河系宇宙)は端から端までの直径が約10万光年とされています。

そして、天の川銀河(銀河系宇宙)の隣にはアンドロメダ銀河がありますが、地球からアンドロメダ銀河までは250万光年になります。

そして、今現在最も遠くにある古い光と考えられているのが、約137億年前に起きたとされるビッグバンの光ということになります。

 

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