[記事公開日]2016/03/15
[最終更新日]2016/04/05

火星の生命を探査する「エクソマーズ計画」のロケットがバイコヌール宇宙基地から打ち上げ成功

        「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター(TGO)」

「エクソマーズ計画」の火星探査機が打ち上げに成功

『火星の生命を探る目的の「エクソマーズ」計画で欧州宇宙機関(ESA)とロシアが探査機発射』、こちらの記事の中でも書きましたが、昨夜の3月14日18時31分(日本時間)、「エクソマーズ計画」の火星探査機が、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からの打ち上げに成功しました。

「エクソマーズ計画」は、欧州宇宙機関(ESA)とロシアが共同で進めている火星探査プロジェクトであり、探査機がプロトンMロケットにより打ち上げられましたが、欧州宇宙機関(ESA)によると、衛星からの信号が受信でき、ロケットとの分離は確認できたとのことで、打ち上げは見事に成功しました!

欧州宇宙機関(ESA)とロシア連邦宇宙局が共同で進めている「エクソマーズ計画」は、宇宙生物学的な探査計画であり、火星における生命の痕跡を探査するのが目的のプロジェクトになります。

「エクソマーズ計画」では、複数の探査機械を2回に分けて打ち上げる予定であり、1回目が今回の2016年3月14日になりますが、2回目は2018年の予定となっています。

今回打ち上げられたのは、「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター(TGO)」と、小型着陸機「スキアパレッリ」です。

そして、2回目の2018年には、ロシアの着陸機と欧州宇宙機関(ESA)の探査機「エクソマーズ・ローバー」が打ち上げ予定とのことです。

「エクソマーズ計画」の目的は、火星に生命が存在した痕跡を探るためのプロジェクトであり、火星に生命が存在した有力な証拠が見つかるかも知れないと期待されているようです。

 

「エクソマーズ計画」の目的は、火星に生命が存在した痕跡を探ること

『火星に生命が存在する可能性を探る為に生物や水の痕跡を求めた探査が続けられてきた』、こちらの記事の中でも書きましたが、火星に生命が存在する可能性を探るために生物や水の痕跡を求めた探査が、主にNASA(アメリカ航空宇宙局)を中心にして進められてきました。

「エクソマーズ計画」も、当初は、欧州宇宙機関(ESA)がアメリカのNASA(アメリカ航空宇宙局)と共同で進めていましたが、NASAが2013年に撤退したため、ロシアとの協力に切り替えた経緯があります。

これまでNASAが行ってきた火星探査において、火星に水の痕跡が見つかり、火星に生命が存在した可能性が分かってきています。

2004年3月、NASAは探査機「オポチュニティー」が、火星は過去に濡れた惑星であった証拠を発見したと発表しましたが、この発見により、火星の過去の生命の存在に希望が生まれることになり、かつて火星に生命が存在した可能性が出てきました。

また、2014年にNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査ローバー「キュリオシティ」が、火星には大量のメタンが存在することを確認しています。

メタンは地球では生命活動によって大量に発生していますが、火星にも存在することが知られるようになりました。

3月14日に打ち上げられた第1回目の「エクソマーズ計画」では、火星大気中に微量に含まれるメタンなどを調べることで、それが生物起源かどうかを探るようです。

 

火星大気中のメタンが生物起源か地質起源かを調査して生命の痕跡を探る

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「エクソマーズ計画」の第1回目の打ち上げとなった今回は、「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター(TGO)」と小型着陸機「スキアパレッリ」が打ち上げられます。(「スキアパレッリ」の名前は、19世紀に火星表面の観測を行ったイタリアの天文学者ジョヴァンニ・スキアパレッリにちなんだもの)

打ち上げられた「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター(TGO)」は、約7ヶ月かけて今年10月頃火星に到達し、そこで小型着陸機「スキアパレッリ」を放出します。

「エクソマーズ・トレース・ガス・オービター(TGO)」は小型着陸機「スキアパレッリ」を放出した後、火星表面から約400キロメートルの軌道を回りながら、1年以上かけて火星大気内のメタンのサンプルを収集し、地域的な分布や季節による濃度の変化などを詳しく分析することで、生物起源か地質起源かを明らかにするのがミッションとなります。

また、小型着陸機「スキアパレッリ」は、火星の気候と電場に関するデータを収集するものの、バッテリーの寿命から考えると、動き回る時間が2日間を超えることはなさそうだと言います。

バッテリーの大半は、探査機の温度を維持することだけに使われるとのことであり、「スキアパレッリ」は短命の探査機となるようです。

ただ、着陸機「スキアパレッリ」は、2018年に打ち上げが予定されている第2回目の「エクソマーズ計画」の予行練習プロジェクトになるとのことです。

2018年に予定されている第2回目の「エクソマーズ計画」では、生命の存在に関するさらなる発見につながることを期待して、探査機「エクソマーズ・ローバー」を送り込んで火星の地表に2メートルの穴を掘ることが計画されているそうです。

「エクソマーズ計画」に参加している科学者の話によると、今回の新型探査機の打ち上げは、火星に生命が存在していたかどうかに特に重点を置いた初めてのミッションだとのことであり、火星の生命に関する「非常に有力な証拠」をもたらしてくれると期待されているようです。

 

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