[記事公開日]2016/07/06

「火星の月」である「フォボス」と「ダイモス」という2つの衛星は天体衝突で誕生

火星の2つの衛星「フォボス」(上)と「ダイモス」(下)(NASA提供)

火星の2つの衛星「フォボス」と「ダイモス」は天体衝突で誕生

「火星の月」とも言える、「フォボス」と「ダイモス」という2つの衛星は、巨大な天体が火星に衝突したことで誕生したとする研究結果が発表されました。

これは、東京工業大学や神戸大学などの研究チームが、7月4日付のイギリス科学誌『ネイチャー・ジオサイエンス(電子版)』に発表した研究結果になります。

研究チームでは、火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」が形成された過程をシミレーションしてみたところ、火星に巨大な天体が衝突し、飛び散った岩石などが集まってできた可能性が高いようです。

 

40億年程前に火星に巨大な天体が衝突して、2つの衛星が誕生した

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火星には、「フォボス」と「ダイモス」という直径10~20キロ程度の2つの衛星があります。

「フォボス」と「ダイモス」という2つの衛星の起源については、火星の近くを通った天体が火星の重力に捉えられて周回を始めたという説や、天体衝突により作られたという説などがありましたが、はっきり分かってはいませんでした。

ただ、40億年程前、火星に巨大な天体が衝突したことが分かっていたようです。

研究チームは、火星の北半球に巨大な天体が衝突したと仮定し、コンピューターで衝突後の破片の動きを試算したようです。

このコンピューターによるシミレーションにより、衝突後の破片の大部分は火星に近い軌道に広がり、そこからまず巨大衛星が誕生したと考えられます。

さらに、この巨大衛星の重力の影響で遠くに飛び散った破片が集まり、約40億年前に「フォボス」と「ダイモス」という火星の2つの衛星が出来たとみられ、巨大衛星はその後火星に落下したとのことです。

 

JAXAは2020年代に火星の衛星の砂を地球に持ち帰る計画

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、2020年代に、火星の衛星に無人探査機を送り、衛星の砂などの物質のサンプルを持ち帰る計画を進めています。

今回の研究チームによる衝突説が正しければ、衛星から持ち帰った物質には火星由来の物質が含まれている筈だということになります。

JAXAの計画が実現すれば、火星の物質を地球に運べる可能性が高いということになりますので、計画の実現に期待したいところです。

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