[記事公開日]2016/01/26
[最終更新日]2016/04/09

国際宇宙ステーション(ISS)やスペースシャトルの無重力空間での快適な睡眠のとり方

宇宙の無重力空間で快適な睡眠をとるにはどうすればよいのか?

宇宙では大きな重力が働かないので、上も下もありません。

重力の無い宇宙船内でふわふわと眠るのは、果たして快適なのでしょうか?

宇宙船内では、実際には寝袋を使って睡眠をとるようですが、少し猫背で腕が上がった状態で眠るのが自然な姿だといいます。

宇宙船内では、眠って脱力すると、重力が無いために両腕が前方に上がるそうです。

プールや深い湯船など、水中で脱力すると、同じ状態を体験できるといいます。

このように、宇宙の微小重力環境は眠る姿勢を変化させます。

ただ、もし地上から見て逆立ち状態で寝ている飛行士がいたとしても、本人には何の苦痛もないそうです。

しかし、そんな格好で寝てしまうと眠っている間に漂って、大切な機械を壊してしまう可能性もありますので、宇宙ではどこかに身体を固定して眠ることになります。

そこで、寝袋を使い、少し猫背で腕が上がった状態で眠るのが自然な姿となるようです。

また、地上と異なるその他の点として、日中の屋外のような明るい光にあたる機会が無いということがあげられます。

地上においても日が短くなる冬季や、外出の少ないお年寄りなどでは、明るい光 を浴びないことで、眠りの質が低下したり、気持ちが落ち込み気味になったりすることがありますが、宇宙船内の環境においても同様の問題の生じる可能性が懸念されているようです。

宇宙船内における、宇宙飛行士たちの具体的な睡眠環境はどのようなものなのでしょうか?

 

スペースシャトルの場合

スペースシャトルは、2011年7月の135回目の飛行をもって退役しましたが、スペースシャトルにおける睡眠環境はどのようなものだったのでしょうか?

スペースシャトルには、身体を固定するストラップの付いた寝台が4つありました。

壁に固定された寝袋もありますので、どちらかに入ってストラップで縛って眠ることになります。

とはいうものの、いざ眠ろうと思ってもシフト制で働くほかの宇宙飛行士たちがいるので、照明がつきっぱなしな上、人のたてる物音や空調などの機械音が常にしていますので、アイマスクや耳栓をして眠ることになるようです。

そして、ぐっすり眠ってしまった人のためにモーニングコールがありました。

朝になるとミッション・コントロールセンターからの「目覚まし」で起こされるのですが、このモーニングコールは、ロシアのソユーズにもあるといいます。

この「目覚まし」は、好きな音楽をリクエストして流してもらうこともできるようです。

 

国際宇宙ステーション(ISS)の場合

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国際宇宙ステーション(ISS)の場合、ロシアのズヴェズタに2つ、アメリカの実験棟のデスティニーに1つ、計3個の小さな個室があります。

個室の中には小さな睡眠用のカプセルが置いてあるそうです。

カプセルには小さな窓と空気の流れを調節できる換気扇が付いている他、身体を固定する為のストラップ、読書灯があります。

宇宙飛行士は自分の業務を終えるとここで8時間の睡眠をとりますが、実際に眠るのは6時間くらいが平均だと言われています。

国際宇宙ステーション(ISS)の場合、モーニングコールは「目覚まし」のベルで起きるので、好きな音楽をリクエストして流してもらうことはできないようです。

 

宇宙飛行中の睡眠の構造や生体リズムに大きな変調は認められていない

宇宙飛行中の睡眠を詳しく解析した報告はあまり多く ありませんが、睡眠時の脳波を測定してみると、意外な ことに睡眠の構造や生体リズムに大きな変調は認められ ていないといいます。

国際宇宙ステーション(ISS)滞在中の宇宙飛行士は、生活スケジュールが適正に計画・管理されています。

飛行士たちは、日常的に運動を行う他、睡眠時間や作業時間などの生活スケジュールを適正に計画・管理されているため、規則正しい生活を送ることができ、そのことで睡眠や生体リズムを正常に保つことができているようです。

一方、スペースシャトルのミッションでは、打ち上げ、着陸の場所が決められているため、約2週間の飛行中に睡眠時間帯が4~5時間早められるため、早寝早起きを繰り返すことになり、寝つき・寝起きが悪くなるリスクが高まったようです。

そのためか、飛行後に行われた調査では、飛行士全体の約2割が飛行中に睡眠導入剤を服用したと報告されているようです。

ただ、スペースシャトルのミッションは、2011年7月で終了していますので、現在、国際宇宙ステーション(ISS)で働く宇宙飛行士たちにおいては、それなりに快適な睡眠がとられているようです。

 

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