[記事公開日]2016/02/07
[最終更新日]2016/04/11

極光オーロラは太陽からのプラズマの風と地球磁場の相互作用が織り成す自然のカーテン

極光オーロラとは

オーロラとは、天体の極域近辺に見られる大気の発光現象であり、極光とも言います。

オーロラという名称は、ローマ神話の夜明けの女神アウロラ(Aurora)姫に由来するとされています。

女神アウロラ(Aurora)姫は、太陽の神ヘリオスを兄に、月の女神セレーネを姉に持ち、バラ色の肌とブロンドの美しい女神とされており、ギリシャ神話ではエーオースと呼ばれています。

オーロラという名称はローマ神話の夜明けの女神アウロラ(Aurora)姫に由来しますが、科学術語になった過程については定説がないようです。

オーロラという名称が浸透する以前からも現象そのものは紀元前から様々な地で確認・記録されており、アリストテレスやセネカは、オーロラを暗黒の空が裂けた天の裂け目であり、裂け目の向こうに炎が見えるのだと考えていたようです。

また、日本では古くは「赤気」「紅気」などと表現されていたといいます。

日本書紀には、推古天皇の代の620年12月30日に、雉の尾のような「赤気(しゃっき)」が北の空に見えたと記されていますが、これがオーロラです。

オーロラは磁場を伴った太陽風と地球の磁場、大気原子との織り成す自然の美しいカーテンであり、太陽の活動が活発な時期に多く見られます。

 

極光オーロラの発生原理

極光オーロラの発生原理は、次のようなものだと言います。

★極光オーロラの発生原理

太陽からは「太陽風」と呼ばれるプラズマの流れが常に地球に吹き付けており、これにより地球の磁気圏は太陽とは反対方向、つまり地球の夜側へと吹き流れています。

前面の地磁気は圧縮され、後方の磁力線は長い尾のように伸ばされるのです。

*前面では、プラズマの流れを伴った太陽磁場と地球磁気圏の磁力線が結合します。

特に、南向きの磁場を伴った太陽風は「磁気再結合」と呼ばれており、南向きの磁場を伴った太陽風の場合に顕著です。

後方では、極端に伸ばされた時に上下の磁力線が結合し、「磁気再結合」を起こしてプラズマ(特に電子)が加速されるのだといいます。

*太陽から放出されたプラズマは地球磁場と相互作用し、複雑な過程を経て磁気圏に入り、地球磁気圏の後方(夜側)に広がる「プラズマシート」と呼ばれる領域を中心として溜まるのですが、この「プラズマシート」中のプラズマが何らかのきっかけで磁力線にそって加速し、地球大気(電離層)へ高速で降下することがあります。

*「プラズマシート」中のプラズマが地球大気(電離層)へ高速で降下する時、大気中の粒子と衝突すると、大気粒子が一旦励起状態になり、それが元の状態に戻る時に発光するのですが、これがオーロラなのです。

加速されたプラズマが「オーロラ・オーバル(卵形線)」の電離層中の酸素原子や窒素原子、水素原子を光らせることになります。

★「オーロラ・オーバル(卵形線)」と「オーロラ帯」(オーロラベルト)

ある時刻にオーロラが同時に出現する領域、つまりオーロラが発生している領域を「オーロラ・オーバル」と呼びます。

オーロラは完全な両極点近傍ではあまり観測されず、太陽に面する昼側(前面)では地磁気緯度75~80度、夜側(後方)では65~70度のあたりに、地球の磁極を取り巻くドーナツ状の領域に発生します。

また、昼夜を平均すると地磁気の緯度でおよそ60度から70度のあたりにオーロラがよく発生すると言いますが、オーロラがよく発生するドーナツ状の領域は「オーロラ帯」(オーロラベルト)と呼ばれています。

これは、オーロラ発光の原因であるプラズマ粒子がほぼ磁力線に沿って動くという性質を持っていることと関係しているようです。

オーロラを起こす粒子が主要な供給源である「プラズマシート」から地球電離層まで磁力線に沿って進入すると、このドーナツ上の領域にたどり着くため、そこでオーロラが発光しやすいのだとされています。

「オーロラ帯」(オーロラベルト)は地磁気極を中心とするドーナツ状の楕円になっています。

極光オーロラの発生原理は、上記のように考えられているようですが、肝要な部分については未だ統一見解は出ていないようです。

 

極光オーロラの発生原理の肝要部分については未だ統一見解は出ていない

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発光の原理だけならば、極光オーロラは蛍光灯やネオンサインと同じだと言います。

「プラズマシート」が地球の夜側(後方)に形成されるため、極光オーロラは基本的に夜間にのみ出現するものですが、昼間にもわずかながら出現することがあるようです。

そして、極光オーロラ発生原理の肝要な部分については、未だ統一した見解はないとされています。

どのようにして太陽風が地球の磁力圏に入り込むのか、なぜプラズマは特定の部分にたまるのか、何がきっかけで加速されるのかなど、発生原理の肝要な部分については未だ統一した見解はなく、最も有力な説は、入り込む理由や加速される理由を、地球の磁力線が反対向きの磁力線とくっつくこと(磁気リコネクション)に求める説だと言います。

オーロラが突如として一気に広がる現象をブレイクアップ(オーロラ爆発)と言い、空から突然光が噴出し全天に広がり、色や形の変化が数分間続きますが、このブレイクアップ(オーロラ爆発)に関しても、発生原因や発生過程などはあまり分かっていないようです。

 

木星や土星にも両極に極光オーロラが観測される

太陽からの激しい反応の影響は、宇宙にプラズマの風(太陽風)をまき散らし、直接地球に届くのですが、幸いにして地球は大きな磁石で出来ていて、この磁場のおかげで太陽からの超音速の風が和らげられています。

そして、極光オーロラは、プラズマの風(太陽風)と地球の磁場の相互作用によって織り成される、自然の美しいカーテンとも言えるものなのです。

自然の美しいカーテンとも言える極光オーロラは、地球の北極でも南極でも観測することができ、それぞれ、北極光、南極光と呼ばれています。

また、地球の他に、木星や土星でも両極にオーロラが観測されます。

磁場と大気がある場合にオーロラは観測されますので、天王星や海王星でも観測できるそうです。

一方で、金星では磁場がほとんど無いため、オーロラを見ることは出来ないそうです。

 

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