[記事公開日]2016/01/25
[最終更新日]2016/04/09

太陽系の惑星の軌道に共通する3つの動きを発見したケプラーの法則

       ケプラーの法則を発見したヨハネス・ケプラー

ケプラーの法則とは

ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーは、太陽系の惑星の動きには、共通の性質があることを発見し、1619年に惑星の運動に関する法則として発表しました。

これを、ケプラーの法則といいますが、このため惑星の運動をケプラー運動と呼ぶこともあります。

ケプラーの法則は、第1法則・第2法則・第3法則の3つの法則から成り立っています。

☆ケプラーの法則

★ケプラーの第1法則(楕円軌道の法則)

惑星は太陽の周りを、太陽を1つの焦点とした楕円軌道を描いて公転します。

惑星の軌道は円ではなく楕円であり、太陽の位置は楕円の中心ではなく、少しずれた焦点の1つに位置します。
もう片方の焦点には何もないそうです。

惑星と太陽が最も近づく近日点、最も遠ざかる遠日点、太陽(焦点) はすべて楕円の長軸(長い方の軸) の上にあります。

★ケプラーの第2法則(面積速度一定の法則)

惑星は太陽に近い時は速く、遠ざかるとゆっくり動きます。

そして、惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定です。

太陽に近いところでは惑星は速度を増し、太陽から遠いところでは惑星は速度を落とすことになりますが、これは、惑星が軌道上を移動する際の面積速度が一定であることを意味していることから、「面積速度一定の法則」とも呼ばれています。

面積速度とは、惑星の位置ベクトルと速度ベクトルの外積に他ならず、ニュートン力学における、角運動量保存の法則に相当するといいます。

★ケプラーの第3法則(調和の法則)

惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例します。

太陽に近く内側にある天体ほど速く動き、太陽から遠く外側にある天体ほど遅く動くということになります。

第3法則は、公転周期の長さは楕円軌道の長半径のみに依存して決まるということを意味しています。

楕円軌道の離心率に依存しないので、楕円軌道の長半径が同じであれば、円運動でも楕円運動でも周期は同じになり、この法則も後のニュートン力学で導くことができるといいます。

惑星の公転周期をP年、軌道長半径をa天文単位とすると全ての惑星において、次のような関係が成り立っています。

aの3乗(a×a×a)天文単位÷Pの2乗(P×P)年=1

小惑星や彗星でも、公転周期が何年か分かれば、その天体と太陽との距離を計算することが出来るといいます。

ケプラーの法則は、先に第1法則および第2法則が発見されて1609年に発表され、後に、第3法則が発見されて1619年に発表されました。

 

科学史におけるケプラーの法則の意義

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ケプラーの法則は、天動説に対する地動説の優位を決定的なものにしたとされています。

コペルニクスによって地動説が唱えられて以降も、地動説に基づく惑星運動モデルは従来の天動説モデルと比べて、実用上必ずしも優れたものではなかったといいます。

しかし、ケプラーの法則が登場したことにより、地動説モデルは天動説モデルよりも遥かに正確に惑星の運動を記述することが可能になったようです。

また、ケプラーの第1法則では、惑星の軌道を楕円形であるとしましたが、これは、古代ギリシャ以来の常識であった、天体は真円に基づく運動をする筈であるという常識を打ち破る、画期的なものであったとされています。

そして、ケプラーの法則は、「科学の父」とも呼ばれるアイザック・ニュートンが「万有引力の法則」を発見することにもつながったと言われています。

 

ニュートンの「万有引力の法則」とケプラーの法則との関係

アイザック・ニュートンは、自分が発見した運動の法則と、このケプラーの法則などを元にして「万有引力の法則」を導き出したと言われています。

「科学の父」と呼ばれているニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て、「リンゴは地球に落ちるのに月はなぜ地球に落ちてこないのか」を考えて、「万有引力の法則」を発見したと言われています。

「万有引力の法則」とは、「質量のあるものは、ほかのものを引き付ける力(引力)を持っている」というものですが、ニュートンは、何のヒントもなしにこの法則を見つけた訳ではないようです。

ケプラーは、太陽系の惑星の動きを詳しく調べて、ケプラーの法則を発見しましたが、どうしてこのような法則が成り立つのかは分からなかったようです。

そこでニュートンは、ケプラーの法則が成り立つためには、どんな力が働けば良いのかを考えて、「万有引力の法則」を発見したのだと言われています。

ケプラーが太陽系の惑星の動きを詳しく調べて、ケプラーの法則を発見したことが、後にニュートンが「万有引力の法則」を発見することにつながったということのようです。

 

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