[記事公開日]2016/01/30
[最終更新日]2016/04/09

太陽系外の惑星を観測して探すプラネットハンティングは宇宙天文学の重要な研究領域

プラネットハンティングとは

太陽系外の恒星系に所属する惑星を、観測によって探し出そうとする試みがあり、「プラネットハンティング」と呼ばれています。

「ハンティング」という言葉からは、あまりいい印象は受けませんが、アマチュア天文家も含めて、ホットな話題となっているようです。

太陽系外の恒星系に所属する惑星は系外惑星と呼ばれますが、プラネットハンティングでは年を追うごとに多くの系外惑星の発見に湧いており、宇宙天文学研究のいまもっとも重要な研究領域として注目を浴びているといいます。

そして、プラネットハンティングが注目を集める理由の一つが、系外惑星の存在自体が知的生命体が存在する可能性につながるということにあるようです。

 

系外惑星と知的生命体

系外惑星の存在自体が注目を集めるのは、知的生命体の存在の可能性につながるからであり、太陽系以外の恒星系にも、私たちの地球と同じような知的生命体が住む惑星があるかも知れないということにつながるからなのです。

太陽系に惑星があるのだから、宇宙に数え切れないほど無数に存在する恒星にも惑星がある筈だと考えるのは自然なことだと言えます。

そして、恒星(主系列星)の周りを回っている惑星が確認されれば、もしかしたらこの惑星は生命の存在に適した環境に包まれているかも知れないという期待が高まることになります。

系外惑星の発見が次々に行われ、その中に、生命の存在に適した環境に包まれた惑星が見つかれば、人々の意識を大きく変えることにもつながるかも知れません。

なぜなら、私たちの地球だけが特別な存在であり、知的生命体が存在する特別な惑星であるという認識が覆され、人々の宇宙観が大きく変わることにもなるからです。

古代の人々にとって、宇宙とは、地球がその中心であり、太陽や他の天体が地球の周りを回っているというものでした。

この天動説というものは、2世紀にプトレマイオスによって科学的に体系化され、その後1000年以上に亘って人々の宇宙観を形成していました。

しかし、16世紀にコペルニクスが地動説を唱え、それが、ケプラー、ガリレオ・ガリレイ、ニュートン等の研究によって実証され、「太陽が宇宙の中心であり、地球は太陽のまわりを回る惑星のひとつである」という宇宙観の大転換が起こりました。

すなわち、天動説から地動説へのコペルニクス的転換が起こったのです。

さらにその後、恒星の観測が進み、銀河系宇宙(天の川銀河)の構造が解明され、また恒星がどのような物質でできているのかを光の波長分布から調べることができるようになり、20世紀初頭までに、太陽は数多く存在する恒星の一種だという認識に到達することになります。

それにより、他の恒星においても、その周囲に惑星が回っていても不思議ではないと考えられるようになったようです。

こうして1930年代からは、他の恒星の惑星探し(系外惑星探査)の研究が始まり、プラネットハンティングが始まりますが、なかなか発見できなかったようです。

そのため、私たちの太陽系のような惑星系は非常に特殊な存在であり、生命が存在する環境が整っているのは奇跡的なことであり、やはり地球は宇宙の中で特別な存在の惑星なのではないかという考えを、多くの人々は抱いていました。

そうした中で、1995年に初の系外惑星が発見されることになります。

 

1995年に初めて「ペガスス座51番星」で系外惑星を発見

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プラネットハンティングは、長い冬の時代を過ごすことになり、1990年代中盤に入ると世界の観測チームは次々とプラネットハンティングから撤退をしはじめたといいます。

そうした中で、1995年に初の系外惑星が発見されることになりました。

1995年10月に、「ぺガスス座51番星」のまわりを 惑星がまわっていることが 発見され、数々の検証を経て、間違いなく系外惑星だと確認されました。

これは、木星の半分の質量を持ち、中心星から0.05天文単位 (太陽と地球の距離の1/20) という至近距離を周期4.2日で高速回転するという、非常識とも思える惑星だったといいます。

発見したのはスイス・ジュネーブ天文台のマイヨールとケロスのチームで、実は他の観測チームも十分な観測技術をすでに持っていましたが、専門家チームは系外惑星系は きっと太陽系と そっくりな筈だ と考えていて、その先入観のおかげで観測データに含まれていた系外惑星のシグナルを、見落としていたようです。

マイヨールたちは恒星連星のプロで、惑星には詳しくなかったので、先入観に邪魔されなかったのが幸いしたようです。

先入観を捨てて観測することによって、その後、続々と系外惑星は発見され、その数は数百にものぼるといいます。

 

宇宙には、地球のような天体があふれていることが明らかになった

先入観を捨てて観測することによって、その後、続々と系外惑星が発見されることになり、2010年9月までに発見された数は、およそ500にもなるといいます。

これまで観測した恒星のうち10%近くで惑星が発見されているようですが、これは驚くべき高い割合だといえます。

恒星の周りにはごく普通に惑星が存在していることが明らかになったのです!

さらに顕著な成果が、2009年3月に打ち上げられた宇宙望遠鏡「ケプラー衛星」によってもたらされつつあります。

「ケプラー衛星」は、ハクチョウ座のベガの方向を常に観測し、2010年7月現在、1000個を超える系外惑星候補天体を発見しましたが、そのうち最も多いのは、地球サイズの天体だったといいます!

詳細な観測による確認が必要とされていますが、いよいよ宇宙には、地球のような天体があふれているということが明らかになったのです!

プラネットハンティングは、1995年にマイヨールたちが「ぺガスス座51番星」のまわりを 惑星がまわっていることを 発見し、初の系外惑星を発見したことが大きなターニングポイントになりました。

系外惑星をようやく科学的に語ることができるようになったのです!

彼らが恒星を周回する最初の系外惑星を発見したことで、太陽系の外に、もしかしたら地球のような惑星があるかも知れないという期待が一気に湧き上がったようです。

そのことにより、地球は特別な存在であるという認識が一変することになりました。

系外惑星の発見がこの調子で積み重ねられていけば、人々の意識を大きく変えることになると思います。

まだ見ぬ系外惑星は宇宙にどのくらい存在し、地球のように生命を宿している星はあるのでしょうか?

夢はふくらむばかりであり、プラネットハンティングが今、宇宙天文学研究の最も重要な研究領域として注目を浴びているのも頷けるところです。

今後のプラネットハンティングのさらなる成果に期待したいと思います。

 

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