[記事公開日]2016/06/24

探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子から45億年前の「棚田」模様発見

小惑星「イトカワ」から持ち帰った微粒子の表面に形成された「棚田」模様(JAXA提供)

小惑星「イトカワ」の微粒子から歴史の一部が明らかになる

探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子から、45億年前の「棚田」模様が発見され、歴史の一部が明らかになりました!

『「はやぶさ2」の目的はイトカワと同じ地球近傍小惑星「リュウグウ」への着陸とサンプルリターン』、こちらの記事の中でも書きましたが、日本が誇る小惑星探査機「はやぶさ」は、2010年6月、小惑星「イトカワ」からのサンプルリターンに世界で初めて成功しました。

探査機「はやぶさ」は、地球重力圏外にある天体の固体表面に着陸してのサンプルリターンに、2010年6月13日に世界で初めて成功し、小惑星「イトカワ」の岩石質微粒子が入ったカプセルを持ち帰りました。

そして、「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子を詳しく解析する作業が続けられてきました。

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は6月22日、探査機「はやぶさ」が地球に持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子の表面に、約45億年前のものを含む4種類の模様を確認したと発表しました。

その結果、微粒子の表面で確認された合わせて4種類の模様から、「イトカワ」の元になる、より大きな小惑星ができた45億年前から現在までの歴史の一部が分かったとのことであり、46億年前に誕生した太陽系の成り立ちを探る重要な手がかりになると注目されています。

4種類の模様の中には、「棚田」模様も発見されたようですが、JAXAでは、今回の研究が、微粒子の表面から天体の成り立ちを解析する、新たな手法の確立につながるとしているようです。

 

「イトカワ」の微粒子から45億年前の「棚田」模様発見

スポンサーリンク

JAXAの研究グループは、「イトカワ」の微粒子26個を電子顕微鏡などで詳しく解析した結果、微粒子の表面には合わせて4種類の模様が確認されたということです。

1つ目の模様は、なんと、「棚田」のような階段状になった模様で、「イトカワ」がより大きな小惑星の一部だった45億年前のものとみられています。

この小惑星は、「イトカワ」のおよそ40倍あったと考えられ、別の天体にぶつかるなどして、内部がおよそ800度まで高温になったときの痕跡ではないかと考えられています。

2つ目の模様は大きな小惑星が壊れて破片が集まり、現在の「イトカワ」ができた13億年前以降のものとみられており、宇宙空間を漂っている細かな隕石がいくつも衝突した痕跡が確認できるようです。

3つ目は100万年前のものとみられ、他の微粒子との摩擦によって生じた模様だと考えられています。

4つ目の模様は1000年前のものとみられ、表面に細かなつぶつぶが見られるのが特徴で、太陽風で風化した跡だとみられるということです。

 

46億年前に誕生した太陽系の成り立ちを探る重要な手がかり

「イトカワ」は地球と火星の間を回る長径500メートルほどの小惑星ですが、これまでの研究により、約45億年前にできた直径約20キロの母天体が、約13億年前に他の天体との衝突で破壊され、破片が集積して現在の「イトカワ」になったことが分かっています。

JAXAの研究グループでは今回、確認された4種類の模様から、「イトカワ」の元になる、より大きな小惑星ができた45億年前から現在までの歴史の一部が分かり、46億年前に誕生した太陽系の成り立ちを探る重要な手がかりになるとしています。

「イトカワ」のような小惑星には、太陽系の成り立ちを知るうえで手がかりとなる情報がたくさん含まれており、今後さらに研究を進めていけば、太陽系の進化の過程や生命の起源などを解明できる可能性があると言います。

『「はやぶさ」が探査したイトカワやリュウグウなどの小惑星帯が太陽系や生命の成り立ちを解く鍵』、こちらの記事の中でも書きましたが、「イトカワ」や「リュウグウ」などのように、惑星へ成長しないまま残った小惑星は、太陽系の初期の物質が詰め込まれたタイムカプセルのようなものだと言います。

「はやぶさ」が採取した小惑星「イトカワ」のサンプルを詳しく分析することで、約45億年前に封印された太陽系の謎を解く鍵が見つかる可能性もありますし、「はやぶさ2」が目指している小惑星「リュウグウ」から、生命の起源を解明する何かの糸口が見つかる可能性もあるようですので、今後のさらなる研究に期待したいところです。

スポンサーリンク

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ