[記事公開日]2015/12/31
[最終更新日]2016/04/09

地球の磁場によりバン・アレン帯では人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)が放射線の影響

地球には放射線を蓄えて凝縮する磁場がある

太陽や宇宙からは常に電子や陽子などの荷電粒子、つまり放射線が降り注いでおり、太陽フレアが起きると荷電粒子の風がどっと押し寄せたりするといいます。

こういう放射線はそのまま浴びても健康に良くないのですが、そればかりではなく、地球には放射線を蓄えて凝縮する仕組みが備わっているようです。

それが、磁場と呼ばれるものになります。

飛来した荷電粒子の行く手に磁場があると、荷電粒子はまっすぐ進めず、磁力線の周りをくるくると螺旋運動をすることになり、荷電粒子が磁力線にからみつくのだそうです。

地球は1つの磁石になっており、南極と北極の間を磁力線がつながっています。

からみついた粒子は両極間を行ったり来たり往復運動するので、地球周辺の空間は荷電粒子を蓄えており、この粒子の多い空間をバン・アレン帯と呼びます。

 

バン・アレン帯とは、地球をドーナツ状に取り巻く放射線領域であり内帯と外帯の2層構造

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バン・アレン帯とは、地球の磁場に捕らえられた、陽子と電子からなる放射線帯であり、地球をドーナツ状に取り巻いているといいます。

バン・アレン帯は、1958年にアメリカが人工衛星「エクスプローラー1号」を打ち上げ、衛星に搭載されたガイガーカウンターの観測結果から発見されましたが、名称は発見者であるアメリカの物理学者ジェームズ・ヴァン・アレンに由来するそうです。

バン・アレン帯は、地球を360度ドーナツ状に取り巻いており、内帯と外帯の2層構造になっており、赤道付近が最も層が厚く、極軸付近は層が極めて薄いようです。

また、内帯は赤道上高度2000~5000kmに位置する比較的小さな帯であり、陽子が多く、外帯は10000~20000kmに位置する帯で、電子が多いといいます。

地球は1つの磁石になっており、南極と北極の間を磁力線がつながっていますので、バン・アレン帯は、太陽風や宇宙線からの粒子が地球の磁場に捕らわれて形成されると考えられているようです。

電子は太陽が起源であり、陽子は宇宙線が起源とされています。

また、オーロラというのは、バン・アレン帯の粒子が原因のようです。

バン・アレン帯は地磁気の磁力線沿いに南北に運動しており、北極や南極では磁力線の出入り口であるため粒子も大気中に入ってきて、これが大気と相互作用を引き起こすことによってオーロラが発生するのだといいます。

オーロラというのはバン・アレン帯の粒子が原因であるため、太陽活動が盛んな時は極地方以外でも観測されることがあるようで、地球以外にも磁場を持つ惑星である木星や土星で存在が確認されているそうです。

また、バン・アレン帯では、人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)も放射線にさらされているので、宇宙飛行にも影響があるようです。

 

バン・アレン帯では、人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)も放射線にさらされるので宇宙飛行にも影響

バン・アレン帯では、人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)なども放射線にさらされることになるので、宇宙飛行にも影響を与えているようです。

例えば、バン・アレン帯が地表に近くなっている地域(ブラジルなど)を人口衛星が通過すると、放射線の増加を感じるといいます。

放射線の影響を受けるのは人体ばかりではないので、X線天文衛星がブラジル上空を通過するときは、観測装置を一時停止しなければならないそうです。

もちろん、宇宙線は人体にも影響を与えますので、宇宙飛行士にとって放射線はやっかいな問題のようです。

真空、高温、低温と、健康に悪そうな要素が様々にある宇宙空間ですが、一番やっかいなのは、なんと言っても放射線だといいます。

放射線は、真空や熱を遮る壁も貫いていくるので防御が難しく、五感に感じないので存在が分からないといいます。

その上、被爆してから何年も経ってから害が現れたりする不気味な存在であり、国際宇宙ステーション(ISS)やスペースシャトルなどが飛ぶ低い軌道では、放射線が深刻な問題ともなりうるといいます。

過去においては、宇宙船でヴァン・アレン帯を通過すると人体に悪影響があり、危険だとされていましたが、今では通過時間がわずかであり、宇宙船、宇宙服による遮蔽や防護が可能なことから、ほとんど問題はないとも言われています。

 

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