[記事公開日]2016/04/03
[最終更新日]2016/04/05

地球と違い金星や他の太陽系の惑星はプレートが存在せずプルームテクトニクスが支配的

         探査機により明らかになった金星表面の様子

金星は地球に似た惑星だが表面温度400度以上の灼熱地獄で水が存在しない

私たちの住む地球よりも1つ太陽に近いお隣の惑星である金星は、地球に似た惑星であり、地球型惑星とされています。

太陽からの距離や大きさ、組成などから、金星は地球に近い条件の下で形成されたと考えられています。

しかし、現在の金星の地表環境は、地球とは全く異なっており、表面温度が400℃以上、約90気圧という灼熱地獄の世界となっています。

そして、大気は二酸化炭素が96%、窒素が3%、水蒸気が0.1%です。

金星と地球との環境がこれほどまで大きく違っているのは、海洋の有無に関係しているようです。

金星は地球よりもわずかに太陽に近かったため、平均気温が上昇し過ぎて、地表の水分は蒸発して大気中に放出されてしまいました。

そして、その水蒸気は太陽からの紫外線によって分解され、宇宙空間へと失われたようです。

大気中の水蒸気は、太陽からの紫外線によって酸素と水素とに分解され、水素は宇宙空間に逃げてしまい、そのため金星には水がほとんどなくなってしまったようです。

現在の金星の大気は、主に二酸化炭素からなっており、高さ50~70キロメートルの雲層を境に、上層と下層に分けられますが、雲は主に濃硫酸や硫黄からなると言います。

金星は厚い雲にさえぎられているため、可視光での観測はできませんが、金星の表面地形の探査は電波を使うことによって分かってきました。

 

金星の表面は平原・高地・低地に分けられ、火山地形が多くを占める

可視光での観測ができない金星の観測は、電波を使うことによって、表面地形を探査できるようになってきました。

特に、1990年代に入ってからは、NASA(アメリカ航空宇宙局)の金星探査機「マゼラン」によるレーダー観測などで、かなり詳細に調べることができるようになりました。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の金星探査機「マゼラン」は、100~200メートルの解像度で金星表面の95%以上の地域を、電波を使って調べることに成功したと言います。

金星表面は平原と高地、低地に分けることができます。

平原が約60%で、高地は約13%、低地は約27%を占めると言います。

金星の表面は火山によって作られた地形が多いとのことで、小さな火山が集まったなだらかな台地や、粘り気の高い溶岩の噴出によって作られたパンケーキ状の地形などがあるようです。

隕石によるクレーターも見られますが、直径3km以下のものはなく、これは、小さな隕石は厚い金星の大気に阻まれて、金星の表面まで届かないためだと考えられています。

また、約5億年前以前にできたと考えられるクレーターが見当たらないことから、クレーターが埋められてしまうような大規模な火山活動が約5億年前に起きたとみられています。

惑星などの表面の年代は、単位面積あたりのクレーターの数から推定できると言いますが、それによると、金星表面の年代は古くても5億年で、地球の大陸地殻に比べてはるかに新しいようです。

また、年代的に新しいクレーターに溶岩流が流入した形跡も数多く発見されているとのことであり、溶岩に覆われた地形が多いせいで、金星は地球や火星に比べると平坦な惑星だと言います。

 

プレートテクトニクスとプルームテクトニクス

地球の表面は10数枚のプレートで覆われており、海嶺から発生して海溝で沈み込む海洋プレートと、沈むことなく表面に浮かぶ大陸プレートからなります。

そして、海洋プレートの浮き沈みによって地球の内部と外部で熱が輸送されていますが、これはプレートテクトニクス、あるいはプレート理論と呼ばれています。

★プレートテクトニクス(プレート理論)
1960年代後半以降に発展した地球科学の学説。
地球の表面が、何枚かの固い岩盤(「プレート」と呼ぶ)で構成されており、このプレートが、海溝に沈み込むことが重みが移動する主な力となり、対流するマントルに乗って互いに動いているとする学説。

地球の火成活動は、プレートの境界での造山運動と、地球内部からのプルームが噴出するホットスポットとに大別されると言います。

プルームとは、マントル内の大規模な対流運動のことであり、この変動を検討するための学説はプルームテクトニクスと呼ばれます。

★プルームテクトニクス
プルームテクトニクスは、1990年代以降の地球物理学の新しい学説。
マントル内の大規模な対流運動をプルームと呼び、この変動を検討するため、プルームテクトニクスと命名されました。
プレートテクトニクス理論が地球の表面に存在するプレート(厚さ約100km)の変動(テクとニクス)を扱うのに対し、プルームテクトニクスでは深さ2900kmに達するマントル全体の動きを検討します。

そして、金星にはプレートがなく、プルームテクトニクスが支配しているのだと言います。

 

金星にはプレートがなく、プルームテクトニクスが支配している

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金星にはプレートはなく、鍋で沸騰するような巨大なプルームの流れで熱輸送が行われていますので、プルームテクトニクスが支配しているようです。

金星は、プレートテクトニクスではなく、プルームテクトニクスが支配している惑星だと言います。

金星には、海嶺や海溝に相当する、はっきりとしたプレート境界はないようです。

その一方で金星には、金星特有の「コロナ」と呼ばれる直径数百kmの円形の構造が200個以上発見されていますが、プルームに関係した構造であると考えられています。

金星で最大の「アルテミス」という「コロナ」は、なんと直径が2000kmもありますが、金星特有の「コロナ」と呼ばれる直径数百kmの円形の構造は、プルームの上昇が原因でできたと考えられています。

そして、プルームテクトニクスが支配している惑星は、金星だけではなく、太陽系の他の惑星も同じようです。

つまり、太陽系の惑星において、地球だけに、プレートテクトニクスがあるということのようです。

 

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