[記事公開日]2016/04/19

超弦理論では宇宙を「超ヒモ」が振動するカラビヤウ空間で11次元だと数学的に計算

    超弦理論(超ヒモ理論)が唱えるカラビヤウ空間のモデル

超弦理論(超ヒモ理論)は量子重力論の中の1つの仮説

宇宙の始まりはどうなっていたのか、あるいは、そもそも、宇宙に始まりがあるのかどうなのかということは、多くの人たちが関心を抱くところだと思います。

ただ、『宇宙の始まりの謎に挑む超弦理論やループ量子重力理論やブレーン宇宙論(膜宇宙論)』、こちらの記事の中でも書きましたが、現在の科学では、まだそこのところは全く未知の領域であるようです。

宇宙の本当の起源は何かという疑問は、物理学の究極の問題になりますが、それを取り扱う理論がまだ無いため、現在のところまだ誰も本当のところは分からないということになります。

宇宙がどのように始まったのかということは元より、そもそも宇宙に始まりがあったのかということさえ、まだ分かってはいないようです。

そして、宇宙の始まりを扱うのに必要な理論は、「量子重力理論」と呼ばれていますが、まだ私たち人類は、この量子重力理論を完成させていないということなのです。

宇宙の始まりを扱うためには、マクロの世界(物理学)とミクロの世界(量子力学)を融合することが必要になります。

量子重力理論は、ビッグバン理論の基礎である一般相対性理論と、素粒子論の基礎である量子力学とを融合した理論ですが、まだ完成しておらず、私たち人類にとってまだ未知な分野だということになります。

宇宙の始まりは密度も温度も極端に大きくなり重力も考えられないほど強くなるといいます。

一般相対性理論では重力とは時空の曲がりそのものであり、重力が強いとは時空が極端に曲がっているということになりますが、そのような状況では、時空そのものを量子力学的に扱わなければならなくなるようです。

ところが、量子力学は人間の直観では全く理解不可能で、「無数の宇宙が同時に存在している」というような解釈もあったりするのですが、では、無数に存在する宇宙から私たちのたった1つの宇宙へとどのように進化したのかというようなメカニズムについては、よく分からないのが現状です。

宇宙がどのようして始まったのかは元より、そもそも宇宙に始まりがあったのか、さらには、私たちの宇宙がたった1つの唯一の宇宙なのか、それとも、複数あるいは無数の宇宙が存在しているのか、ということなど、分からないことだらけなのが実情のようです。

宇宙の始まり・起源を知るためには、まだ未知の広大な分野が広がっているということになります。

宇宙の本当の始まりを探す挑戦としての量子重力理論は未完成であり、分からないことだらけのようですが、超弦理論(超ヒモ理論)、ループ量子重力理論、ブレーン宇宙論(膜宇宙論)などが有力な候補となっているようです。

超弦理論(超ヒモ理論)は、量子重力理論の中の1つの仮説になります。

 

「超ヒモ」が振動するカラビヤウ空間は11次元

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量子重力理論の有力な候補と考えられているものの1つが、超弦理論(超ヒモ理論)になります。

超弦理論(超ヒモ理論)は、究極の極小構成要素は点状の粒子ではなく、1次元的に広がった弦(ヒモ)であると考える理論です。

この理論では、宇宙の大元、宇宙の始まり、宇宙の究極のものを「超ヒモ」と考えます。

超弦理論(超ヒモ理論)では、宇宙の究極のものを「点」ではなく、大きさのある「ヒモ」として考える理論になります。

「点」と「ヒモ」との大きな違いは、「ヒモ」は振動するということになります。

バイオリンやギターの弦が振動すると様々な音色が奏でられるのと同じように、超ミクロの弦(ヒモ)が振動すると、全ての種類の素粒子が現れると考えるようです。

実は、量子論においては、エネルギーは振動数に比例することが知られています。

また、アインシュタインの一般相対性理論によれば、重さ(質量)はエネルギーに比例すると言います。

量子重力理論の1つである超弦理論(超ヒモ理論)は、量子論と一般相対性理論の両方を統合する仮説であり、両方の理論に従いますので、結局のところ、「超弦(超ヒモ)」の重さは、振動数そのものと考えるようです。

超弦理論(超ヒモ理論)では、ミクロの「超弦(超ヒモ)」が振動して奏でる「音色」、すなわち「超ヒモ」の振動ハーモニーにより、宇宙が成り立っているということになるようです。

ミクロの「超弦(超ヒモ)」が振動して奏でる様々な「音色」が、現在観測されている素粒子になるということなのです。

ただし、ミクロの「超弦(超ヒモ)」は、私たちに馴染みの深い3次元空間(あるいは時間も考慮して4次元)に存在するのではなく、9次元あるいは10次元の高次元に存在すると考えるようです。

ミクロの「超弦(超ヒモ)」が存在している空間は、9次元あるいは10次元の高次元空間であり、私たちが見ているのはそのうちの3次元に過ぎないと考えます。

ミクロの「超弦(超ヒモ)」が振動する方向は、3次元的ではなく、9次元あるいは10次元の高次元だということなのですが、複雑な数式を計算するとそういうことになるようです。

ミクロの「超弦(超ヒモ)」は9次元とか10次元の高次元に存在していますが、私たちの宇宙は3次元の空間と1次元の時間からできているということになります。

もし超弦理論(超ヒモ理論)が正しいとすれば、たくさんの次元が小さく縮んでいる可能性が高いということであり、その様子は数学的に厳密に計算できるようです。

ミクロの「超弦(超ヒモ)」の空間では高さ方向は小さく丸まって縮んでいるようであり、この小さく丸まった空間のことを「カラビヤウ空間」と呼んでいます。

 

M理論は究極の超大統一理論かと期待されているが仮説の域を出ない

超弦理論(超ヒモ理論)では、9次元または10次元の空間が時間と結びついて10次元または11次元の時空を作り、平坦であるなどの構造をあらかじめ仮定しますが、その起源を考えるまでには至っていないようです。

ただ、超弦理論(超ヒモ理論)の特徴は、重力、電磁気力、弱い力、強い力という自然界に存在する4つの力の全てを統一的に記述できる可能性を秘めていることであり、4つの力の統一は「アインシュタインの夢」とも呼ばれて、物理学者の悲願とされてきました。

しかし、時空構造そのものの運動を記述できるところまでは発展しておらず、したがって、ビッグバンのような特異点近傍の様子を調べることはまだできていないようです。

そして、唯一の究極理論を求めて生まれた筈の超弦理論(超ヒモ理論)は、5つも誕生してしまいました。

そこで、1995年にエドワード・ウィッテンが、5つの超弦理論(超ヒモ理論)を統合したM理論を提唱し、5つの超弦理論(超ヒモ理論)を11次元の一つの理論に統合しています。

これにより、5つ誕生してしまった超弦理論(超ヒモ理論)は、M理論の持つ異なる側面を見ているだけだと考えられています。

M理論は重力を含み、しかも数学的に美しいことから、究極の超大統一理論かと期待されているようですが、残念ながらそれを実証する手だてはまだ見つかっていないと言います。

超弦理論(超ヒモ理論)は、現時点では観測や実験事実を説明するまでには至っていませんが、ブラックホールの問題への回答、宇宙論や現象論の模型への多大な影響、そしてホログラフィー原理の具体的な実現など、その成果を挙げるには枚挙にいとまがないとも言われています。

超弦理論(超ヒモ理論)に懐疑的な発言をしていたスティーヴン・ホーキング博士が近年は超弦理論(超ヒモ理論)の成果を用いた研究を発表しているようですが、その一方で、超弦理論(超ヒモ理論)は現実的に検証不能なだけでなく、物理学研究全体に有害であるとする反対派・懐疑派も存在していると言います。

私たちにとって関心が深い、 宇宙の始まりはどうなっていたのか、あるいは、そもそも、宇宙に始まりがあるのかどうなのか、さらには、私たちの宇宙がたった1つの唯一の宇宙なのか、それとも、複数あるいは無数の宇宙が存在しているのか、ということについては、謎の解明はまだまだこれからだと言えそうです。

 

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