[記事公開日]2016/10/19

中国の有人宇宙船「神州」と実験室「天宮」とのドッキング成功により飛行士が30日間滞在

ドッキングに成功して宇宙実験室「天宮2号」に移る中国の宇宙飛行士(=提供・NHK)

中国の有人宇宙船「神州11号」が実験室「天宮2号」とドッキング

中国の有人宇宙船「神州11号」が、本日10月19日の未明、宇宙実験室「天宮2号」とのドッキングに成功しました。

有人宇宙船「神州11号」に搭乗した2人の宇宙飛行士が、宇宙実験室「天宮2号」に移り、これから30日間にわたって実験室に滞在する予定です。

宇宙飛行士の30日間の滞在というのは、中国にとって過去最長となりますが、独自の宇宙ステーションの完成を目指している中国にとっては、必要な技術を蓄積させて、技術力を高めたい考えのようです。

 

中国は、有人宇宙船「神州11号」を10月17日に打ち上げ成功

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中国の有人宇宙船「神舟11号」は、先日の10月17日早朝に、中国北西部の酒泉衛星発射センターから打ち上げられましたが、軌道の修正を繰り返しながら、2日間かけて高度400キロ弱の軌道を周回する宇宙実験室「天宮2号」に接近しました。

宇宙実験室「天宮2号」は、先月既に打ち上げが行われていましたので、それを目指して、有人宇宙船「神舟11号」は約2日間の旅をしていた訳です。

そして、日本時間の本日19日午前4時半すぎ、高度393キロ付近で、先月打ち上げた宇宙実験室「天宮2号」とドッキングし、そのおよそ3時間後、2人の宇宙飛行士が相次いで実験室へと移りました。

中国は、過去のドッキングでは宇宙飛行士が手動で操作しましたが、今回はお互いの距離を測る感知装置を大幅に改良して「自動ドッキング」したとのことですので、ここにも、中国の技術の進歩が窺えると思います。

中国は複数のモジュールが合体する宇宙ステーションを2022年に完成させる計画で、ドッキング技術の確立が重要課題となっているのだと言います。

ドッキングを行った高度は、中国が2022年ごろに完成を目指している独自の宇宙ステーションの想定高度とほぼ同じだということであり、今後、2人の宇宙飛行士は、中国としては、これまでで最長になる30日間にわたって宇宙に滞在する予定となっています。

 

「宇宙大国」への路線を突き進む中国

中国国営テレビは、実験室に移った2人がカメラに向かって手を振る様子などを中継で伝え、「新たな歴史を切り開いた」と、今回のプロジェクトを大々的に取り上げていますが、「宇宙大国」を目指す中国の面目躍如という感じがします。

2022年を目標に独自の宇宙ステーションの完成を目指している中国では、ドッキング技術の確立が重要課題となっていますが、来年2017年には、「天宮2号」に物資を届ける無人補給船「天舟1号」をドッキングさせる計画だとのことです。

中国では、来年には、物資を届ける宇宙輸送船「天舟1号」も打ち上げて、この宇宙実験室「天宮2号」にドッキングさせる計画であり、中国としては、相次ぐ打ち上げやドッキングを通して、独自の宇宙ステーションの運用のための技術力を高めたい考えのようです。

中国のこれまでの有人宇宙飛行の最長記録は、2013年に打ち上げられた「神州10号」の15日間でしたが、今回は「天宮2号」までの往復を含めると33日間を予定しているとのことですので、中国は着実に技術開発を進めて、「宇宙大国」への道を歩んでいる感じがします。

『中国が2020年頃に火星着陸を目指した探査機を打ち上げる宇宙開発計画を発表』、こちらの記事の中でも書きましたが、中国の習近平指導部は「第13次5カ年計画」の重大プロジェクトとして「新型衛星、宇宙探査、ロケット技術の開発」を挙げており、宇宙空間への進出を強化していく構えです。

2022年頃の完成を目指している、長期滞在が可能な独自の有人宇宙ステーション計画の他にも、中国は、人類初の月面裏側の探査プロジェクトも計画しているようです。

その他にも、軍の統合運用に欠かせない独自の衛星測位システム「北斗」の全世界カバーなどを実現したいとしています。

中国の宇宙計画には、軍事的な目的が大きいとする専門家の意見も多く、色々な意味で、今後の中国の宇宙計画には、目が離せない感じがします。

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