[記事公開日]2015/11/27
[最終更新日]2016/04/11

宇宙が膨張しているのを発見したハッブルの法則がビッグバン理論に繋がった

宇宙は膨張しており、銀河は遠ざかって行く

宇宙は膨張していると言います。

宇宙は膨張しているので、銀河はどんどん遠ざかって行き、遠くにある銀河ほど速い速度で遠ざかって行くのだそうです。

しかし、宇宙が膨張していると言っても、私たちが実感することはできませんので、なかなか理解することは難しい感じがします。

宇宙が膨張していることを考える時に注意しなければいけないのは、膨張しているのは宇宙の空間そのものであって、宇宙に含まれる物質のサイズ自体が大きくなっている訳ではないという点です。

宇宙が膨張している影響というのも、私たちの日常的なスケールで見れば微々たるものなので、宇宙空間を膨張させる力よりも大きな力が働いていれば、宇宙膨張の影響は皆無だということです。

ですから、空間を膨張させる力はどこにでも働いていますが、自分がいる部屋のサイズがみるみる大きくなっていくというようなことはないということになります。

空間を膨張させる力は非常に微々たるものであり、その力の効果が表れるのは、銀河と銀河の間のように大きなスケールに限られるそうです。

自分が今いる部屋であったり、私たちの周りにあるものは、空間を膨張させる力よりもはるかに強い力で結合している為、宇宙膨張の影響が表れないのだということです。

宇宙膨張の影響が表れるのは、あくまでも、銀河と銀河といったスケールにおいてなのだということになります。

宇宙が膨張していることが分かったのは、今から100年近く前のことで、アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルの発見によるものだと言います。

 

宇宙の膨張を発見したハッブルの法則

宇宙が膨張していることを発見したのは、アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルの発見によるものであり、今から100年近く前の、1920年代のことになります。

それまでは、宇宙が膨張しているなどという考えは、ほとんどされていなかったようで、かのアインシュタインですら思い浮かばなかったそうです。

ハッブルの法則の10年程前、アインシュタインは自分の作った重力の理論(一般相対性理論)で宇宙のモデルを作りましたが、そのモデルは無限の過去から無限の未来まで、形も大きさも変わらないものだったということです。

ハッブルは銀河の運動を調べた結果、遠くの銀河ほどそこからやって来る光の波長が長くなっている、即ち距離に比例して私たちから速い速度で遠ざかって行くことを発見したのですが、この発見はハッブルの法則と呼ばれています。

ハッブルの発見したハッブルの法則は、天文学史上で最も重要な発見の1つであり、その業績を称えてNASA(アメリカ航空宇宙局)の打ち上げた宇宙望遠鏡は「ハッブル宇宙望遠鏡」と命名されています。

天文学史に残る大発見をしたエドウィン・ハッブルですが、とてもユニークな珍しい経歴の持ち主でもあったようです。

 

ハッブルの業績を称えてNASAの宇宙望遠鏡は「ハッブル宇宙望遠鏡」と命名

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天文学史上における最も重要な発見の1つであるハッブルの法則を発見した大天文学者エドウィン・ハッブルは、とてもユニークな経歴の持ち主でもあったようです。

エドウィン・ハッブルは1889年に生まれ、シカゴ大学で天文学と数学を専攻した後、イギリスのオックスフォード大学で法律を修めました。

学生時代は、ヘビー級のボクシング選手であり、世界チャンピオンと戦う可能性もあったほどの腕前であり、また、陸上選手としても一流だったようです。

イギリスのオックスフォード大学から1913年に帰国してからは、郷里のケンタッキーで弁護士として開業しました。

しかし、自分の天職が天文学であることをすぐに悟り、シカゴ大学の大学院に入り1917年、天文学で博士号を取得したそうです。

卒業後すぐにウィルソン山天文台に職を得るも、アメリカが第一次世界大戦に参戦すると、自ら一兵卒として志願し、2年後の戦争終結とともにウィルソン山天文台に戻ってきたそうです。

ユニークで珍しい経歴の持ち主であるハッブルですが、彼には才能があっただけではなく、幸運も味方したようです。

ハッブルがウィルソン山天文台に戻ってきた1919年には、ちょうど100インチ(2.5メートル)のフッカー望遠鏡が完成していますが、これは当時世界最大の望遠鏡でした。

1923年から1924年にかけてハッブルがこのフッカー望遠鏡で行った観測によって、それまで小さな望遠鏡での観測から、私たちの銀河系内の天体ではないかと考えられていた「星雲」と呼ばれるぼんやりした天体の中に、私たちの銀河系の外にある銀河そのものが含まれていることがはっきりしたそうで、ハッブルはこの発見を1924年の論文で発表しているそうです。

また、ハッブルが第一次世界大戦終戦後にウィルソン山天文台に戻った時には、後にハッブルの片腕となるミルトン・ヒューメイソンも彼を待っていたようで、この幸運も味方したようです。

世界最大の望遠鏡と有能な相棒とともに、ハッブルは未だかつて人類が見たことがない遠くの宇宙を観測していくことになり、ここから、天文学史上最も重要な発見の1つとされるハッブルの法則が発見されることになります。

今日ハッブルの法則として知られているのは、1929年にハッブルと彼の片腕であったヒューメイソンが観測した結果を定式化したもののようです。

ハッブルは銀河の赤方偏移の発見者として一般に知られていますが、1929年、ハッブルとミルトン・ヒューメイソンは、銀河の中にあるセファイド変光星を観測し、セファイド変光星の明るさと変光周期の関係を使って、銀河の赤方偏移と距離の間の経験則を定式化したそうです。

これは、赤方偏移を後退速度の尺度と考えれば、2つの銀河の間の距離が大きくなるほど、互いに離れる相対速度も距離に比例して大きくなるというものであり、、これが、今日ハッブルの法則として知られているものだそうです。

ハッブルの発見は、アレクサンドル・フリードマンが提唱した膨張宇宙のモデルを実証したものとなったようです。

ソ連の宇宙物理学者アレクサンドル・フリードマンは、1922年にアインシュタインの一般相対性理論の場の方程式に従う膨張宇宙のモデルをフリードマン方程式の解として定式化したことで知られていますが、フリードマンの宇宙モデルは彼の死後、1929年にハッブルが観測によって宇宙膨張を発見したことで高く評価されることになったと言います。

そして、ハッブルの発見は、後にビッグバン理論につながることになったそうです。

ハッブルはまた、銀河をその組成や距離、形状、大きさ、光度などでグループ分けする分類法を考案しましたが、この銀河の形態分類はハッブル分類と呼ばれて現在でも使われています。

 

ハッブルの法則がビッグバン理論につながった

ハッブルが銀河の運動を調べた結果、遠くの銀河ほどそこからやって来る光の波長が長くなっている、即ち距離に比例して私たちから速い速度で遠ざかって行くことを発見しました。

これがハッブルの法則なのですが、これが意味するところはどういうことになるのでしょうか?

ほとんどの銀河が私たちから遠ざかっているとすると、私たちの銀河が宇宙の中心で何度も爆発し、多くの銀河を四方八方に放り出した結果のように感じられるかも知れません。

しかし、遠くのものほど速く遠ざかる為には、何か特別な仕掛けをして銀河を放り出さなければならないということになりますが、もっと素直に考えれば、私たちの銀河が特別なのではなく、どの銀河から見てもハッブルの法則が成り立っていると考えるとうまくいくようです。

このことは、例えば、オーブンの中で膨らんでいる巨大なレーズンパンを考えるとわかりやすくなります。
オーブンに入れて焼き上げる前のレーズンパンの表面にあるレーズンを銀河、パン生地を宇宙と考えると、イメージしやすくなります。

レーズンパンという宇宙パンがオーブンの中で焼き上がっていく姿をイメージするのです。

オーブンで焼いてパン生地(宇宙)が膨らむにつれて、レーズン(銀河)同士の間隔はどんどん広がっていき、どのレーズン(銀河)から見ても、他のレーズン(銀河)は遠ざかっています。

しかも、その速さは、遠くのものほど速くなっていますが、それは、レーズン(銀河)が埋め込まれたパン生地(宇宙)自体が膨らんでいるからなのです。

そして、レーズン(銀河)の大きさは変わりません。

そして、それと同様に、銀河が浮かんでいる宇宙空間自体が膨張していると考えれば、どの銀河から見てもハッブルの法則が成り立つことが当たり前だということになるようです。

そして、ハッブルの法則を宇宙の果てについて当てはめてみると、宇宙の空間は無限か、または閉じた空間でなければならないと結論されるようです。

現在の観測では、宇宙の空間は閉じておらず、無限に広がっていると考えられているようです。

また、ハッブルの宇宙膨張の発見とその後の研究により、宇宙は約138億年前のビッグバンと呼ばれる大爆発から誕生したという理論に繋がっていったようです。

 

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