[記事公開日]2015/12/08
[最終更新日]2016/04/09

宇宙において銀河は進化するのか、ハッブルの分類(音叉図)が現代天文学に投げかけた疑問

銀河とは何か?

銀河とは何でしょうか?

銀河とは、直径数千~数百万光年の空間の中に、100万から1兆個程度の恒星や星間物質が重力的に関係し、集まっているものを言います。

しかし、私たちの銀河系(天の川銀河)が、宇宙に無数にある銀河の一つに過ぎないことが分かったのは、20世紀に入ってからのことであり、それ以前は、銀河系が宇宙の全てだと考えられていたようです。

望遠鏡の精度が低かった時代には、ぼんやりとした広がりを持つ天体はみな星雲と呼ばれたそうです。

そして、アンドロメダ大星雲が、実は、銀河系と同じように銀河だということを明らかにしたのは、大天文学者のエドウィン・ハッブルだと言います。

 

ハッブルは、アンドロメダ大星雲が銀河系の外にある別の銀河であることを発見した

ハッブルが最初に距離を求めた銀河は、アンドロメダ銀河(M31)と、さんかく座のM33だと言います。

M31とかM33というのは、18世紀のフランスの彗星観測家メシエがつくった、彗星と紛らわしい天体のカタログ中の31番目と33番目という意味のようです。

アンドロメダ銀河は、秋の星座であるアンドロメダ座にある、肉眼では淡い雲の切れ端のような頼りない天体ですが、人類の宇宙観を一変させた天体だと言えるようです。

ハッブルは、アンドロメダ大星雲にあったセファイド型変光星という、明るさの周期と本来の明るさに規則性がある星を使い、そこまでの距離を100万光年と見積もったようです。

当時、銀河系が宇宙だと主張していたハーロー・シャプレーは、銀河系を直径約30万光年と見積もっていたことから、アンドロメダ大星雲が銀河系の外にある、別の銀河であることが証明されたとのことであり、それは、ハッブルが銀河の研究を始めたわずか2年目のことだったと言います。

ただ、ハッブルが見積もった100万光年というのは間違いであり、実際には230万光年であることが、後になってから分かっているそうです。

つまり、現在私たちが見ているアンドロメダ銀河は、約230万年前の姿だということになります。

アンドロメダ銀河は天の川銀河とよく似た規模と構造を持っているので、アンドロメダ銀河を研究することは天の川銀河を研究することにもつながるそうです。

では、大天文学者ハッブルが、どのようにして銀河の種類を分類したのかを、ハッブルの銀河分類(音叉図)で見てみたいと思います。

 

ハッブルの銀河分類(音叉図)とは

ハッブルが1926年に作成した、銀河の形による分類図がありますが、その形が音叉に似ていることから、音叉図とも呼ばれています。

その後、ハッブルの銀河分類(音叉図)には、改良が加えられています。

ハッブルは、銀河を形で分類しましたが、銀河の形には、大きく分けて、楕円銀河、渦巻銀河、不規則銀河の3種類があります。

また、渦巻銀河を渦巻銀河と棒渦巻銀河の2種類に分けています。
渦巻銀河は中心部から渦巻の腕が出ているものであり、棒渦巻銀河は、中心部に棒状の構造があって、その端から渦が出ているものになります。

*ハッブルの銀河分類(音叉図)

★楕円銀河  E0~E7までの8種類

楕円銀河は、単純な回転楕円体の形をしており、これといった内部構造のない銀河になります。

楕円銀河Eは、正円から扁平まで、0~7までの8種類に分けられています。

楕円銀河はE0~E7までの8種類になります。

★レンズ状銀河  S0

ハッブルは、楕円銀河と渦巻銀河をつなぐものとして、当時未発見だったレンズ状銀河を仮説的に配置しました。

レンズ状銀河は、バルジの構造はあるが、円盤部が認められない銀河になります。

当時未発見だったレンズ状銀河ですが、ハッブルの予言通り、今ではその存在が確認されています。

★渦巻銀河  Sa~SBcまでの6種類

渦巻銀河は、中央に回転楕円体の形状をしたバルジという部分があり、その周囲に円盤部(ディスク)をもつ銀河のことであり、ディスクの中には渦状腕が見られます。

ハッブルは、渦巻銀河を、中心部のバルジが楕円の渦巻銀河Sと、棒状の棒渦巻銀河SBの2種類に分類しました。

そして、渦巻の腕の巻きの強さを、a、b、cの3種類とし、a、b、cの順でゆるくなると分類しました。

また、不規則銀河については、Irrとされ、当初は配置されていなかったようです。

 

それぞれの銀河の大まかな特徴

スポンサーリンク

それぞれの銀河の大まかな特徴は、次のようになります。

★楕円銀河

種族Ⅱと呼ばれる星々から出来た銀河で、星間ガスもほとんどなく、一般に、新しい星形成はあまりないようです。

種族Ⅱの星とは、ヘリウムより重い元素を少ししか含まず、100億年以上前に生まれ、ゆっくりと燃えている古い星であり、宇宙が生まれて間もない頃に生まれた星々だと考えられています。

長い寿命で細々と輝く星々を抱えた楕円銀河には、暗いものも多いそうです。

★渦巻銀河

渦巻銀河には、若い星、種族Ⅰの星が多く、次々と星々が生まれているようです。

種族Ⅰの星とは、水素やヘリウムよりも重い元素を含む質量の重い星であり、一般に寿命が短いそうです。

それはつまり、比較的新しい時代に生まれた星だということになります。

これまで観測された銀河の3分の2は渦巻銀河ですが、宇宙全体では楕円銀河の方がはるかに多いと考えられているそうです。

★不規則銀河

不規則銀河は主に種族Ⅰの星からなり、活発な星形成が進んでいるものもあるようです。

不規則銀河は、銀河が宇宙で生まれ始めた頃、星形成の激しい時代に数多く存在したと考えられています。

 

銀河は進化するのか?ハッブルが現代天文学に投げかけた疑問

ハッブルが銀河を上記のように分類した背景には、銀河は回転が速くなるにつれて丸い形から平らになり、赤道面からガスを放出して渦巻きの腕を作るという進化のプロセスがあったようです。

しかし、現在では、この考えが間違っていることや、分類に当てはまらない矮小銀河と呼ばれる非常に小規模の銀河も知られています。

しかし、ハッブルの銀河分類法は、多少の改訂を受けながら、現在も受け入れられているようです。

そして、ハッブルの銀河分類は、現代天文学へ大きな疑問を投げかけているようです。

様々な銀河が存在する背景には、何か一つの大きな法則が隠れているのではないか、もし隠れているとしたら、いったいどのようなことなのだろうか?

銀河の進化は一筋縄ではいかず、謎は深いようです。

 

スポンサーリンク

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ