[記事公開日]2015/11/30
[最終更新日]2016/04/11

宇宙における星の進化を恒星の誕生(原始星)から主系列星を経て最後を迎えるまでの一生で見る

宇宙における星の進化とは

宇宙において、星はどのようにして誕生し、そして、最後には死を迎えるのでしょうか?

宇宙において、恒星が誕生し、活発に活動し、最後には死を迎えて一生を終えるまでの間の、星の進化とはどのようなものなのでしょうか?

恒星の誕生から死に至るまでの一生を、見ていきたいと思います。

まず、恒星が誕生するためには、星間雲と呼ばれる、恒星が誕生するための場があるようです。

 

「星のゆりかご」である星間雲で恒星は誕生する

恒星が誕生するのは、星間雲と呼ばれる場であり、星間雲は「星のゆりかご」とも呼べる場所になります。

星間雲は、水素原子を主体とした、周囲よりも高密度の星間ガス、ちりなどが集中した部分になります。

夜空を望遠鏡や双眼鏡で眺めていると、ぼうっとした雲のように広がった天体が見えますが、それが星間雲になります。

星間雲は、高密度のガスと個体のちり粒子(分子雲)からなり、見え方の違いから、「散光星雲」と「暗黒星雲」に分けられています。

★散光星雲

星間雲は、自ら輝くことはありませんが、近くの恒星の光を受けて、輝いて見えることがあり、これが「散光星雲」になります。

「散光星雲」はさらに、「輝線星雲」と「反射星雲」に分けられます。

「散光星雲」の代表的なものには、オリオン大星団があります。

★暗黒星雲

背後に恒星などの光源があり、星間雲のシルエットが浮かび上がって見えるものは「暗黒星雲」と呼ばれます。

「暗黒星雲」の代表的なものには、オリオン座の馬頭星雲があります。

こうした星間雲は、やがて回転をはじめ、分子雲となります。

 

星間雲が回転をはじめると、分子雲が形成され、やがて原始星になる

星間雲がやがて回転をはじめ、内部で分子が作られるようになると、主成分が水素分子である分子雲が作られることになります。

そして、分子雲の中でも、特に密度の高くなった部分は分子雲コアと呼ばれます。

典型的な分子雲の大きさは、直径が約100光年、質量は太陽の約10万倍、温度は25k(-258℃)ほどになります。

その密度は、地球大気の物質密度の1兆分の1以下なのですが、宇宙空間ではかなり高密度ということになるようです。

こうした分子雲は普通安定しているようですが、分子雲の濃い部分が自らの重力で収縮を始め、収縮するとさらに重力が強くなり、もっと収縮が進むようになります。

重力によって分子雲の内部へガスが引き込まれていくと、ガスは回転を始め、自らの重力で中心部に集まり、円盤状になるようです。

そして、密度がどんどん上がり、ガスの圧縮によって中心部の温度を上げ、ガス自身の熱で熱くなり、赤外線で輝くようになります。

高密度・高温度になって、分子雲の中で、中心部が輝き始めると、原始星の誕生となるのですが、原始星は、濃いガスに包まれているので、光によって観測するのは難しいようです。

そして、恒星を輝かせるエネルギーは2つあると言います。

 

重力によるエネルギーと、核融合によるエネルギーによって恒星は輝いている

恒星を輝かせるエネルギーは、主に2つあるようです。

1つは、重力による収縮で物質が圧縮されることで生じるエネルギーであり、もう一つは太陽の中心部で生じるような核融合反応によるエネルギーだと言います。

分子雲の中で、中心部が輝き始めると、原始星の誕生となる訳なのですが、この時の光は重力によるものであり、放っている光は赤外線になります。

そして、重力収縮によって原始星の温度が上がり、星の中心部の温度が1000万℃を超えると、中心部で核融合反応が始まり、可視光で輝き始めるそうです。

原始星の中心部で核融合反応が始まった時から、可視光で観測可能な天体になるということになります。

太陽ほどの質量の星では、核融合反応で輝き始めるまで、約1000万年もかかるそうです!

そして、星雲からは、次々に星が生まれ「散開星団」という星の集まりになります。

「散開星団」の1つが、牡牛座のプレアデス星団(すばる)であり、プレアデス星団(すばる)は若い星の集まりだそうです。

そして、これらの星は、やがてバラバラに散らばっていくことになります。

可視光でも観測が可能となるような、原始星の中心部で核融合反応が始まった時から、その恒星は主系列星と呼ばれるようになります。

 

水素の核融合反応によって輝いている恒星は主系列星と呼ばれる

原始星の中心部で水素の核融合反応が始まり、可視光でも観測出来る程に輝くようになった恒星は、主系列星と呼ばれます。

夜空に見える星の大部分は主系列星だということになります。

太陽ほどの質量の星では、核融合反応で輝き始めるまで、約1000万年もかかるそうですので、原始星が誕生してから、中心部で核融合反応が起こり、夜空に輝くような主系列星まで進化するのには、ある程度の時間が必要だということになります。

主系列星は、重力で星が縮もうとする働きと、内部の圧力で外側に膨らもうとする働きが釣り合っていて、星は同じ大きさのまま安定した状態になっていると言います。

つまり、重力のエネルギーと核融合で生まれるエネルギーとが釣り合っているということになります。

そして、星は一生のほとんどを主系列星の状態で過ごすそうです。

太陽も、もちろん、主系列星になります。

そして、その星がどのくらいの温度で燃えているのかは、星の色で知ることが出来、青い星は温度が高く、赤い星は温度が低いようです。

主系列星の中で、青い星は、燃料(水素)を多く持った大質量の星であり、こういう星は、多くのエネルギーを出しているので、軽い星より早く燃料を使い果たしてしまうそうです。

太陽にも、水素の量に限りがあるので、太陽もいつの日か燃え尽きてしまうことになります。

太陽は、約50億年経つと、次の段階である赤色巨星となって主系列星を離れることになるようです。

太陽は、あと50億年くらいは輝き続けるということになります。

主系列星の状態から、だんだん燃料の水素が減っていき、星の老年期を迎えると、「赤色巨星」となります。

 

主系列星の次の段階、星の老年期の姿が「赤色巨星」

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原始星の中心部で核融合反応が起きると、主系列星となり、長い間輝き続けることになりますが、長い時間のうちに、星の内部では燃料となる水素がだんだんと減っていき、燃えカスのヘリウムが溜まっていくようになります。

そして、水素が少なくなってくると星の中心部がつぶれ始め、中心核がつぶれると中心の温度が上がって星はふくらみ始めると言います。

大きくなった分、表面の温度が下がって、星は赤く輝き始めることになります。

そして、星は不安定になってゆっくりとふくらんだり縮んだりを繰り返し、赤く巨大な星になるのですが、これが「赤色巨星」と呼ばれるものであり、星の老年期の姿なのです。

赤い星として、さそり座のアンタレスや、オリオン座のペテルギウスなどが有名ですが、それらは死を間近にした星の老年期の姿だということになります。

「赤色巨星」の時代は、主系列星の時代のだいたい10分の1くらいの長さで、星はそれぞれの質量に応じた最後を迎えることになるようです。

 

星の最後は質量次第で決まる

「赤色巨星」の時代は、主系列星の時代のだいたい10分の1くらいの長さだそうですが、星の最後は、それぞれの質量に応じた最後を迎えることになるので、星の最後は、質量次第だということになります。

星の最後を決めるのは、その質量であり、だいたい次のようになるようです。

★太陽の質量の0.7倍以下の星・・・褐色矮星

太陽の質量の0.7倍以下の星は、中心で核融合反応を起こさずに冷えてしまうようで、これを「褐色矮星」と呼びます。

★太陽と同じくらいの質量の星・・・白色矮星

太陽と同じくらい、太陽の0.8~4倍くらいの質量の星では、「赤色巨星」になった後、星は大きさを変える脈動などを始めるようになり、徐々に外側のガスを周りの空間に吹き飛ばすようになります。

その後、星は中心部の高温のヘリウムの中心核だけを残して外層のほとんどが吹き飛ばされてしまい、「惑星状星雲」と呼ばれるものになります。

そして、ヘリウムの中心核はそのまま収縮を続け、高温の小さな星になり、これが「白色矮星」と呼ばれるものになります。

「白色矮星」は、だんだん冷えていき、最後には暗い小さな星になってしまうと言います。

★太陽の4~8倍の質量の星・・・「超新星爆発」を起こして何も残らない

太陽の4~8倍くらいの質量の星では、重力が大きいので中心核でヘリウムも核融合反応を起こし、その結果、炭素や酸素が出来るようです。

さらには炭素も核融合反応を始めるのですが、炭素の核融合反応は激しいので、「超新星爆発」を起こして星は飛び散り、あとには何も残らないそうです。

★太陽の8~30倍の質量の星・・・中性子星(パルサー)

太陽の8~30倍の質量の星は、もっと重量が大きいので、中心核で炭素や酸素も核融合反応を起こすのですが、最後に鉄が出来るとそれ以上核融合反応が進まず、「超新星爆発」を起こすそうです。

そして、中性子とニュートリノが出来るのですが、ニュートリノは宇宙空間へと飛び出して行き、残った中性子だけで構成される、非常に重く、小さい天体が残るそうです。

これが、「中性子星(パルサー)」と呼ばれるものになります。

★太陽の30倍以上の質量の星・・・ブラックホール

太陽の30倍以上の質量の星は、「超新星爆発」までのステップとしては、太陽の8~30倍の質量の星と同じです。

しかし、太陽の30倍以上の質量の星は、非常に重力が強く、「超新星爆発」を起こすと「中性子星(パルサー)」も重力でつぶれてしまい、あとには光でさえ脱出出来ない天体であるブラックホールが残るそうです。

以上のように、星の最後は質量によって決まりますので、質量によって、星の最後の姿は様々です。

私たちの地球を照らす太陽は、今から数十億年後には「赤色巨星」になり、今の地球の軌道の近くまで膨張すると考えられているようです。

そして最後には表層のガスが宇宙空間に広がり、その後には現在の100分の1ほどの「白色矮星」が残ることになるようです。

この「白色矮星」の大きさは地球と同じくらいですが、重さは今の太陽とあまり変わらない、とても重い星になるとのことなので、驚かされます。

私たち人類が永遠に生き続けるためには、いずれ太陽が燃え尽きる前に、どこか他の惑星に移住する必要があるということにもなります。

 

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