[記事公開日]2016/01/29
[最終更新日]2016/04/09

宇宙で貴重な水を国際宇宙ステーション(ISS)では水再生システム(WRS)で再利用

宇宙では水は大変貴重なので水の確保が大切

地球上に生きる私たちにとっても、水は必要不可欠なものであり、日々の生活における水の確保は、とても大切なことになります。

しかし、宇宙においては、水は大変貴重なものなので、水の確保はとても大切な問題となります。

人は水なしでは生きられませんので、宇宙での生活においては、もし何らかの理由で水を確保できなくなると、大変なことになります。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の調べでは、アメリカ人は通常1日に10リットルの水分を摂取するそうですが、国際宇宙ステーション(ISS)で働く宇宙飛行士たちは、1.62リットルにまで節約しているそうです。

それだけ、宇宙空間においては、水は大変貴重なものなのだと言えます。

将来、私たち人類が月面に滞在するようになると、NASAの試算では飛行士1人につき1日3.5リットルの水が必要になるといいますが、その水をどうやって確保するのかが問題となります。

国際宇宙ステーション(ISS)の水は、かつてはスペースシャトルや無人貨物船プログレスの搬入に頼っていました。

ロシアの浄化装置を使ってステーションの空気中から湿気を集めて飲料水を作ってもいましたが、大量には取れませんので、もし、何らかの理由で水が供給されなくなると、国際宇宙ステーション(ISS)では大変なことになります。

そこで、国際宇宙ステーション(ISS)では、新しい水リサイクリングシステムである水再生システム(WRS)が導入されることになりました。

 

国際宇宙ステーション(ISS)の水再生システム(WRS)とは

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水再生システム(WRS)は、廃棄する排水のほとんどを、3種類のフィルターを通してろ過するもので、最初に粒子やクズ、2段階目で有機的・無機的混合物を除去し、最後にバクテリアとウイルスを除去して飲料水を作ります。

排水には尿も含まれていますが、蒸留する過程でアンモニアを取り除くようです。

また、空気中の湿度を除湿して回収した水や使用済みの水といっしょにろ過および浄化処理するといいます。

再生された水は、飲料、食事の用意、実験に使用されるほか、酸素生成装置にも使用されるとのことです。

国際宇宙ステーション(ISS)には、2008年11月に、水再生システム(WRS)および同システムに尿を送る機能をもつトイレ(WHC)がエンデバー号によって届けられましたが、その後水再生システム(WRS)は試験運転を開始、エンデバー号が蒸留水のサンプルを持ち帰り、地上で分析されたようです。

2009年5月末以降、ISSに常時滞在する宇宙飛行士は6人に増えることもあり、NASAは、貴重な水を再生産する水再生システム(WRS)を、正式に運用開始することを決めたようです。

これを祝って、ISSでは、5月21日に若田光一さんら3人の長期滞在宇宙飛行士が、再生処理された水で乾杯したとのことですが、若田光一さんは「今まで、スペースシャトルやロシアのプログレス補給船から運び込まれた水と味は変わりませんでした」とコメントしたそうです。

なお、水再生システム(WRS)からの蒸留水の水質は、その後もISS長期滞在員によってチェックされ、サンプルも定期的に地上へ持ち帰られることになっていたようです。

日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)においても、宇宙で利用できるような浄化器を開発中だといいます。

 

JAXAも浄化器を開発中で宇宙の水再利用システムに組み込む予定

日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)においても、宇宙生活での水の再利用に使えるような浄化技術を開発中だといいます。

これは、ウイルスも農薬の混じった水も浄化できる微細な逆浸透膜を使った浄化器であり、尿は電解処理でアンモニアを分解し、逆浸透膜でろ過したあとミネラルを添加して殺菌するようです。

この浄化技術もいずれ宇宙の水再利用システムに組み込む予定のようです。

国際宇宙ステーション(ISS)で既に運用が開始されている水再生システム(WRS)や、JAXAが開発中の微細な逆浸透膜を使った浄化器など、周囲から閉ざされた環境の宇宙空間で水をリサイクルして再利用する技術が、私たち人類を、月での生活や、さらにその先まで到達させてくれることになります。

 

 

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