[記事公開日]2016/04/08

宇宙最大級で太陽の170億倍の超大質量ブラックホールを持つ銀河を観測により発見

約2億光年離れた宇宙にある銀河「NGC1600」。ここで太陽の170億倍の超大質量ブラックホールが発見された(撮影日不明、提供写真)。©AFP=時事

太陽の170億倍の質量を持つ超大質量ブラックホールを持つ銀河を発見!

これまでで最大級の、超大質量ブラックホールが発見されました!

今月4月6日に、米独、カナダの研究チームは、太陽の170億倍の質量を持つ過去最大級の超大型ブラックホールが見つかったと発表しました。

独マックスプランク研究所と米カリフォルニア大などの研究チームが、NASA(アメリカ航空宇宙局)のハッブル宇宙望遠鏡などで観測して発見し、英科学誌『ネイチャー』に論文を発表したものだと言います。

このブラックホールは、地球から約2億光年離れたエリダヌス座の方角にある銀河「NGC1600」にあると言います。

そして、このブラックホールの質量はなんと、太陽の170億倍にもなるとのことであり、過去最大級の超大型ブラックホールが発見されたということになります。

ちなみに、私たちの太陽系がある天の川銀河(銀河系宇宙)の中心にあるブラックホールは、太陽の約400万倍の質量とされていますから、今回発見されたエリダヌス座の方角にある銀河「NGC1600」の超大質量ブラックホールが、いかに巨大かということが、よく分かります。

ちなみに、これまでに発見された宇宙最大のブラックホールというのは、太陽の210億倍という巨大な質量を持っています。

 

これまでの最大は太陽質量の210億倍の超大質量ブラックホール

これまでに発見された宇宙最大のブラックホールというのは、太陽の210億倍という巨大な質量を持っており、地球から3億光年離れた「かみのけ座銀河団」でひときわ明るく輝く巨大楕円銀河「NGC4889」になります。

ブラックホールの大きさは、その「事象の地平線」の大きさによって表すことができると言います。

『ホワイトホールはブラックホールと共にアインシュタインの一般相対性理論から予言された天体』、こちらの記事の中でも書きましたが、「事象の地平線」とは、あらゆるものがブラックホールの重力から逃れられなくなる境界のことを言います。

NASAによると、「かみのけ座銀河団」の巨大楕円銀河「NGC4889」の超大質量ブラックホールの「事象の地平線」の直径は約1300億kmもあり、海王星の公転軌道の直径の15倍にのぼると言います。

これまで最大の超大質量ブラックホール「NGC4889」の「事象の地平線」の直径がいかに大きいかは、私たちの天の川銀河(銀河系宇宙)の中心にある巨大ブラックホールと比べると、よく分かります。

私たちの太陽系が属する天の川銀河(銀河系宇宙)の中心にある巨大ブラックホールは、質量が太陽の400万倍であり、「事象の地平線」の大きさは水星の公転軌道の直径の5分の1だと言いますから、「NGC4889」と比較すると、かなり小さいということが分かります。

「かみのけ座銀河団」の巨大楕円銀河「NGC4889」の中心にあるブラックホールは、これまでに見つかっているブラックホールの中では最大ですが、現在は眠りについており、ブラックホールの周縁部も安定していて、新しい星々が形成されているほどだと言います。

 

超大型ブラックホールの起源の謎についての解明はこれから

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今回、地球から約2億光年離れたエリダヌス座の方角にある銀河「NGC1600」で、過去最大級の超大型ブラックホールが発見されたのは、とても意外な発見だったようです。

何故なら、これまでは、太陽の100億倍を超える超大型ブラックホールは、いずれも巨大銀河が密集する銀河団の中から見つかっているからです。

ところが、今回は、周囲に銀河がまばらにしかない空間にあったということなので、宇宙の比較的不毛な領域、予想外の場所から、最大級のブラックホールが発見されたということになります。

今回、宇宙のまばらな空間から最大級のブラックホールが発見されたことについて、研究チームは「片田舎に超高層ビルが立っているようなものだ」と表現しているようです。

アメリカの天文学者チームは、「超大型ブラックホールは、大都会のマンハッタン地区で摩天楼を見かけることのように、宇宙の混雑した領域にある巨大銀河内で見つかることが当然とされる一方、宇宙の田舎町でそれらを発見できる可能性は低いと思われていた」と述べています。

ところが、これまでのところ、恒星が豊富にある大型の銀河で超大質量ブラックホールが見つかったケースはほとんどないと言います。

今回新たに発見された超大質量ブラックホールが存在する銀河「NGC1600」のような、より小型の銀河の方が、発見事例ははるかに多いものの、超大質量ブラックホールを宿す銀河としてはふさわしくないと以前は考えられていたようです。

今回、「NGC1600」で過去最大級のブラックホールが発見されたことは、怪物(モンスター)級の超大型ブラックホールが、これまで考えられていたよりはるかにありふれた存在であることを示唆する発見のようです。

何故なら、今回の「NGC1600」の発見は、氷山の一角にしか過ぎないかも知れないからです。

この大宇宙には、怪物(モンスター)級の超大型ブラックホールが、予想よりもはるかに多く存在しているのかも知れません。

研究チームは、二つの巨大ブラックホールが合体して超大型ブラックホールができた可能性があるとみていますが、詳しい経緯や仕組みはまだ分かっていないと言います。

超大質量ブラックホールの起源については、まだあまり解明が進んでいないとのことであり、謎の解明はこれからのようです。

『ブラックホールとホワイトホールという宇宙の謎・不思議・神秘に迫ってみる』、こちらの記事の中でも書きましたが、ブラックホールというのは、ホワイトホールとともに、宇宙の謎・不思議・神秘の中でも極めつけの一つなのかも知れません。

 

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