[記事公開日]2016/03/30
[最終更新日]2016/04/05

宇宙生物学とも呼ばれるアストロバイオロジーは宇宙生命を科学的に探査し謎を解明する研究

  1995年に最初に発見された系外惑星 「ペガサス座51番星」の「ベレロフォン」

宇宙生物学とも言われるアストロバイオロジーという学問

宇宙生命をみんなで考える学問として、アストロバイオロジーという学問があります。

今、宇宙における生命の研究は、アストロバイオロジーと呼ばれる新しい学問となって、急激に発展しているようです。

アストロバイオロジーは、宇宙生物学とも呼ばれますが、宇宙における生命の起源、進化などについて解明することを、大きな目的としています。

アストロバイオロジーという学問は、生命はどこから来たのか、生命とは何か、宇宙には私たちしかいないのか、という3つの謎を解き明かすことが、主な目的になります。

近年の太陽系外惑星観測の進展を契機に、「宇宙における生命」を科学的に探査し、その謎を解き明かすアストロバイオロジーの研究が緊急の課題となっているようです。

 

アストロバイオロジーという学問が生まれたきっかけは南極で発見された隕石

アストロバイオロジーという学問が生まれたきっかけの一つは、南極で発見された隕石だと言います。

1984年に南極で発見された隕石「ALH84001」は、火星から飛んできた隕石でしたが、なんとそこには、シアノバクテリアそくりの化石が確認されたのだと言います。

★シアノバクテリア
シアノバクテリアは、地球上で初めて光合成の能力を持った生物で、細胞に核を持たない原生生物であり、砂漠から水たまりまで、どこにでも棲んでいます。
生物に有害な紫外線をブロックする地球のオゾン層も、シアノバクテリアが作った酸素が元になったと言います。

1984年に南極で発見された隕石「ALH84001」は、火星から飛んできた隕石でしたが、そこにシアノバクテリアそっくりの化石が発見され、研究者たちを驚かせたことが、アストロバイオロジーという学問が生まれた一つのきっかけとなった訳です。

ちなみに、現在では、それはシアノバクテリアの化石ではないという説も有力だと言います。

1984年に南極で発見された隕石「ALH84001」を一つのきっかけとしてアストロバイオロジーという学問が生まれた訳ですが、1995年以降に太陽系の外の惑星である系外惑星が、次々に発見されるようにもなりました。

★系外惑星
系外惑星とは、太陽系の外にある恒星を回る惑星のことであり、「木星型」のガス惑星と「地球型」の岩石惑星が見つかっています。
系外惑星が初めて発見されたのは、1995年のことで、スイスの天文学者のミシェル・マイヨールとディディエ・ケロスによって、太陽そっくりの恒星「ペガサス座51番星」のまわりを回る惑星「ベレロフォン」が発見されました。
この惑星「ベレロフォン」は、木星の半分位の大きさで、恒星のまわりを4日かけて1周していましたが、地球のような岩石惑星ではなく、木星に似た巨大なガス惑星でした。

火星から来た南極の隕石の中にシアノバクテリアの化石に似たものが発見されたり、太陽系の外にある系外惑星が、「ペガサス座51番星」のまわりを回る惑星「ベレロフォン」で発見されたことなどがきっかけとなって、生命の起源と地球外生命への関心が高まり、宇宙における生命を研究する学問としてのアストロバイオロジーが誕生することになりました。

 

アストロバイオロジーは天文学・宇宙工学・惑星科学・生命科学・宇宙物理学・極限環境生物学など多岐にわたる

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現在、世界中で多くの研究者たちが、様々な分野でアストロバイオロジーという学問に取り組み、宇宙の生命の謎に挑んでいるようです。

天体の観測をする天文学や、宇宙の成り立ちなどを研究する宇宙物理学、地球の生物を研究する生物学、人間はどのような生命体なのかを研究する生命科学など、多岐にわたる多くの分野の研究者たちが、それぞれの専門分野の垣根を越えて力を合わせ、宇宙における生命の謎を解明するために、研究を進めていると言います。

アストロバイオロジーという学問に関わる分野として主なものは、望遠鏡で宇宙を観測する「天文学」、探査機を開発する「宇宙工学」、太陽系外惑星を研究する「惑星科学」、地球上の生物を研究する「生命科学」、宇宙そのものを研究する「宇宙物理学」、極限環境を調査する「極限環境生物学」があるようです。

☆「天文学」 望遠鏡で宇宙を観測

地球から直接、地球以外の惑星に住む知的生命体(宇宙人)を望遠鏡で探す試みがされています。

また、宇宙から送られて来るかも知れないメッセージを、電波や赤外線、光学望遠鏡などで捉えようとする試みがされており、「SETI」と呼ばれる研究が進められています。

『宇宙から地球に届く電波を解析して地球外知的生命体探査を試みるSETI@home』『宇宙人の通信電波をキャッチする為のSETI(地球外知的生命体探査)とドレイク方程式』、こちらの記事の中でも書きましたが、地球以外の惑星に住む知的生命体(宇宙人)を探す「SETI」と呼ばれる研究も進められています。

☆「惑星科学」 太陽系外惑星を研究

太陽系の外の系外惑星を探して、そこが生命が存在できる環境かどうかを調べます。

系外惑星が初めて発見されたのは1995年、「ペガサス座51番星」のまわりを回る惑星「ベレロフォン」の発見が始まりですが、それ以降、これまでに約2000個におよぶ系外惑星が発見されています。

☆「宇宙工学」 探査機の開発

人工衛星や探査機を使って宇宙を探査します。

日本では2010年6月に「はやぶさ」が地球近傍小惑星「イトカワ」からサンプルを持ち帰ることに成功しました。

そして、『「はやぶさ2」の目的はイトカワと同じ地球近傍小惑星「リュウグウ」への着陸とサンプルリターン』、こちらの記事の中でも書きましたが、「はやぶさ」の後継機である「はやぶさ2」は2014年12月に打ち上げられましたが、2018年夏には有機物の存在が期待される小惑星「リュウグウ」に到着予定となっています。

☆「生命科学」 地球上の生物を研究

地球上に存在する生命体の細胞、分子レベルまでを研究します。

宇宙には、地球の生命体とは別の仕組みの生命が存在している可能性もありますので、今分かっている生命体の仕組みや、生命が生まれる謎を解明しようとしています。

☆「宇宙物理学」 宇宙そのものを研究

宇宙の始まりや構造などを研究します。

私たち人類は、物理の方程式により、宇宙にあるブラックホールや将来の宇宙を導き出してきました。

最新の宇宙論では、宇宙は子宇宙、孫宇宙・・・と新たな宇宙を生み続け、生命を持った宇宙もあるなどというようにも考えられているようです。

☆「極限環境生物学」 極限環境を調査

地球外生命を探る手掛かりとして、地球の極限生物を調査します。

海底にある熱水噴出孔には生物の存在が確認されていますが、木星の衛星エウロパにも海底火山があると考えられており、2020年代に探査が予定されていると言います。

『太陽系で生命がいそうな惑星は火星で衛星では木星のエウロパや土星のタイタン・エンケラドス』、こちらの記事の中でも書きましたが、木星の衛星エウロパや、土星の衛星であるタイタンやエンケラドスには、生命が存在する可能性があるようです。

天文学・惑星科学・宇宙工学・生命科学・宇宙物理学・極限環境生物学などの多岐にわたる多くの研究者たちが、それぞれの専門分野の垣根を越えて力を合わせ、宇宙における生命を研究する学問であるアストロバイオロジーが、今後大きく発展することを期待したいと思います。

いずれ、地球以外の惑星に住む知的生命体(宇宙人)の存在が明らかにされる日も来るのではないかと思います。

 

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