[記事公開日]2016/01/31
[最終更新日]2016/04/09

宇宙から地球に届く電波を解析して地球外知的生命体探査を試みるSETI@home

地球外知的生命体探査の試み

『宇宙人や地球外知的生命体と通信する為に人類の存在を知らせるメッセージを電波で送受信』、こちらの記事でも書きましたが、宇宙人や地球外知的生命体とコンタクトしようという試みが、色々と行われています。

 それらの中には、プエルトリコのアレシボ天文台から宇宙に向けて電波が発信された「アレシボメッセージ」のようなものもあります。

また、惑星探査機「パイオニア号」の機体に搭載された金属板のメッセージや、惑星探査機「ボイジャー号」に搭載された「ゴールデンレコード」のように、様々な画像や音・音楽やあいさつなどによるメッセージで地球外知的生命体とのコンタクトを試みるものもあります。

それらのように、地球外知的生命体に向けたメッセージを電波に載せて飛ばしたり、無人探査機をメッセンジャーとして使ったりするような大規模な方法ではなく、世界中から参加者を募って、個人レベルでもっと手軽に知的生命体との「遭遇」を試みる科学実験があります。

それが、カリフォルニア大学バークレー校が中心となって進めている、「SETI@home」のプロジェクトになります。

「SETI@home」は地球外知的生命体探査の試み

アメリカのカリフォルニア大学バークレー校が中心となって1999年5月から進められているのが、「SETI@home」のプロジェクトになります。

『宇宙人の通信電波をキャッチする為のSETI(地球外知的生命体探査)とドレイク方程式』、こちらの記事の中でも書きましたが、「SETI」とは「Search for Extra-Terrestrial Intelligence」の略で「地球外知的生命体探査」という意味を持っており、宇宙から地球に届く電波を解析して自然界にはない電波パターンを見つけ出し、知的生命体の存在を確認しようという目的で続けられています。

「SETI@home」のプロジェクトは「SETI」の一部であり、「SETI@home」は1999年5月17日に一般公開されましたが、インターネット接続されたコンピューター群を使うボランティア・コンピューティングプロジェクトであり、カリフォルニア大学バークレー校Space Science Intelligenceが運営しています。

「SETI@home」はボランティア・コンピューティングプロジェクト

1974年にプエルトリコのアレシボ天文台から「アレシボメッセージ」が発信されたように、似たようなことをどこかの知的生命体がしていれば観測に引っかかる筈ですし、地球上で言えばテレビやラジオ、携帯電話といった無線通信が日常化している文明から漏れてくるかすかな電波をキャッチできるかも知れません。

そこで、「SETI@home」では、プエルトリコにあるアレシボ天文台の電波望遠鏡が宇宙の隅々をスキャンした観測データを使い、その中に地球外知的生命体からの無線信号の証拠と見られるものがないか探索します。

データは他の科学的プログラムに従って電波望遠鏡を使用しているときに便乗する形で採取されているようで、データはデジタイズされて記録され、「SETI@home」 の施設に郵送されます。

そこでデータを時間と周波数で分割して小さな塊にし、それらを世界中のコンピューターに分配し、ノイズとは見なせない情報を含む可能性のある信号を探すというものになります。

アレシボ天文台からの電波データは1日当たり35GB(ギガバイト)になるといいますが、その電波データをバークレー校で0.25MB(メガバイト)に分割して参加者に送っているそうです。

「SETI@home」の要点は、データを小さく切り分け、それらを数百万台のパーソナルコンピューターで分析させ、分析結果を返してもらうという点にあり、そうすることで、通常なら最新のスーパーコンピューターを必要とするような分析をインターネット上のコミュニティの援助によって達成できるようにした点にあるといいます。

データを小さく切り分け、それらを数百万人の参加者のパソコンにインストールされた解析プログラムで分析させ、結果が順次送り返されるという手順で実験が進む訳ですが、これが「SETI@home」の、インターネット接続されたコンピューター群を使うボランティア・コンピューティングプロジェクトの要点だということなのです。

そして、現在、「SETI@home」のプロジェクトには、世界中で500万人以上が参加しているといいます。

 

「SETI@home」のプロジェクトには世界中で500万人以上が参加

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「SETI@home」は、インターネット接続されたコンピューター群を使うボランティア・コンピューティングプロジェクトです。

このプロジェクトに参加するには、パソコンとメールアドレス、インターネットに接続できる環境さえあればよいそうです。

そして、「SETI@home」には、2005年5月時点で500万人以上の参加者が世界中でユーザー登録しており、自分のパソコンパワーを電波データの解析に提供する形で地球外知的生命体探査の実験に貢献しているといいます。

「SETI@home」の本来の目的は次の2点だったとされています。

★「SETI@home」プロジェクトの本来の目的

1.地球外知的生命体の証拠を検出するため、観測データの分析をサポートすることで、有益な科学的作業を行う。

2.「ボランティア・コンピューティング」という概念の実現性と実用性を証明する。

後者の目的は一般に完全に成功したと見なされており、「SETI@home」 の開発から発展した現在のBONIC環境では、様々な分野の計算量の多いプロジェクトにサポートを提供しているようです。

BONICとは、カリフォルニア大学バークレー校が開発した分散コンピューティングプロジェクトのプラットフォームとして開発されたクライアント・サーバ型のソフトウエアあり、「SETI@home」  の運用実績をもとに、より柔軟で汎用的なシステムを目指しているといいます。

BOINC の公開後、「SETI@home」 は BOINC ベースへと移行し、BOINC を使用しない単独プログラム用 「SETI@home」 は2005年12月に運用を終了しました。

「SETI@home」プロジェクトの本来の目的の1つである、「ボランティア・コンピューティング」という概念の実現性と実用性を証明するという目的については、完全に成功したと見なされているようです。

しかし、本来の目的のもう1つである、地球外知的生命体の証拠を検出するため、観測データの分析をサポートすることで、有益な科学的作業を行うという点に関しては、今のところ目的はまだ達成されてはいません。

なぜなら、「SETI@home」のプロジェクトによって、ETI(地球外知的生命体)信号の証拠が見つかったという例は今のところないからです。

もし、「SETI@home」のプロジェクトにユーザー登録している参加者が、自然界にはない人工的な電波データを発見(解析)した場合、地球外知的生命体の共同発見者としてリストに加えられることになるといいます。

 

地球外知的生命体の共同発見者としてリストに加えられる可能性

『宇宙人の通信電波をキャッチする為のSETI(地球外知的生命体探査)とドレイク方程式』、こちらの記事の中でも書きましたが、「SETI@home」プロジェクトのように、宇宙からの電波を解析しようという試みは、「ドレークの方程式」で知られるフランク・ドレークらが1960年に行った「オズマ計画」が最初でした。

「オズマ計画」においては、エリダヌス座のイプシロン星とくじら座のタウ星にアンテナを向けて電波を調べましたが、知的生命体が発信したようなデータは得られませんでした。

それから半世紀以上が経った今現在でもまだ、ETI(地球外知的生命体)信号の証拠が見つかったという例は世界中にありません。

ですから、もし、「SETI@home」プロジェクトに参加している世界中の数百万人にものぼるユーザーの中から、自然界にはない人工的な電波データが発見(解析)されれば、その参加ユーザーは、知的生命体の共同発見者としてリストに加えられることになるといいます!

もし、自分が「SETI@home」プロジェクトに参加して、地球外文明の第一発見者になれば、地球外知的生命体の共同発見者として歴史に名前を刻む可能性もあるということになります。

 

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