[記事公開日]2016/02/02
[最終更新日]2016/04/09

宇宙に中心は無いので特別な場所はどこにも無い

宇宙の中心はどこか?

宇宙の中心はどこにあるのでしょうか?

あるいは、そもそも、宇宙に中心、すなわち、特別な場所はあるのでしょうか?

結論から言えば、宇宙に中心は無いので、宇宙に特別な場所は無いということになります。

私たちは、ともすれば、自分を中心にして物事を考えますので、私たちの地球が宇宙の中心にあるかのようにも思いたくなったりするのですが、実際には、地球は宇宙の中心ではありません。

しかし、ほんの数百年前まで、天動説が信じられていた時には、地球が宇宙の中心であり、地球の周りを太陽が回っていると信じられていた時代がありました。

 

かつて天動説の時代には地球が宇宙の中心だと考えられていた

かつて天動説が信じられていた時代には、地球が宇宙の中心であり、地球の周りを太陽が回っていると信じられていました。

古代の人々にとって、宇宙とは、地球がその中心であり、太陽や他の天体が地球の周りを回っているというものでした。

この天動説というものは、2世紀にプトレマイオスが著書『アルマゲスト』にまとめて科学的に体系化されたものですが、天動説は言わば、地球が中心の宇宙観でした。

そして、プトレマイオスによって体系化された天動説は、その後1000年以上に亘って人々の宇宙観を形成していました。

この天動説に対して、太陽の周りを地球が巡っているとする地動説を主張したのがニコラウス・コペルニクスです。

地動説は、宇宙の中心に地球を据える代わりに、太陽を据えたところがポイントですが、コペルニクスの唱えた地動説では、夜空に輝く星々は太陽と同列ではなく、太陽は宇宙で唯一の絶対的な存在でした。

しかし、16世紀にコペルニクスが地動説を唱え、それが、ケプラー、ガリレオ・ガリレイ、ニュートン等の研究によって実証され、「太陽が宇宙の中心であり、地球は太陽のまわりを回る惑星のひとつである」という宇宙観の大転換が起こりました。

しかし、その後、太陽は宇宙の中心ではなく、宇宙にあるあまたの星の中の一つにしか過ぎないことが明らかになっていきます。

 

太陽も銀河系(天の川銀河)も宇宙の中心ではないことが明らかになる

太陽を宇宙の中心からあまたの星の中の1つに追いやったのは望遠鏡でした。

16世紀に発明されたばかりの望遠鏡を用いて天の川を覗いたガリレオ・ガリレイは、天の川が暗い星の集まりであることを見抜いたといいます。

そして、18世紀に入ると、ウィリアム・ハーシェルは全天の星を数え上げることで、初めて銀河系宇宙(天の川銀河)の姿を描きだしましたが、ハーシェルの作った宇宙地図の中で太陽は銀河系の中心にはありませんでした。

太陽は、銀河系宇宙(天の川銀河)の主役の座からも追いやられてしまうことになります。

さらには、20世紀に入ると、銀河系宇宙(天の川銀河)すらも宇宙の主役ではないことが明らかになります。

20世紀初頭に、ハッブル宇宙望遠鏡の名前の由来にもなっている、大天文学者エドウィン・ハッブルによって、アンドロメダ銀河が銀河系宇宙(天の川銀河)と同じ規模の天体であることが発見され、宇宙の主役ではないことが明らかになりました。

大天文学者ハッブルは、私たちから遠い銀河ほど私たちから早く遠ざかっているという「ハッブルの法則」を発見したことで有名です。

この「ハッブルの法則」は一見、私たちが宇宙の中心にあるように思えますが、実際には、私たちが宇宙の中心にいる訳ではありません。

 

地球は宇宙の中心ではないし、宇宙の中心も存在しない

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地球から見ると、どちらの方向にも同じように宇宙が広がっていますし、私たちからの距離に比例する速さで宇宙が膨張しているようにも見えますが、地球が宇宙の中心にある訳ではありません。

仮に、宇宙は風船の表面のようなものであり、そしてこの風船はだんだんと膨らんでいると考えることにします。

そして、この風船の上に、いくつかの点を打っておきます。

そうすると、どの点から見ても、どの方向にも同じように宇宙が広がっていますし、また、風船が膨らむにつれて、点と点との間の距離は離れていくことが観察できます。

さらには、点と点とが離れていく速さは、どの点を中心に考えてみても、その他の点との距離に比例した速さになっている筈です。

そうすると、どの点を中心と考えてもよさそうですし、またどの点も中心とはいえないような気もしますが、要するに、どこを基準にするのかによって、中心という概念が生まれるとも言えます。

膨らんでいく風船の上の一つの点、これが私たちの地球ですが、地球から宇宙を観測すると、まるで、地球が宇宙の中心のように見えるのですが、これは宇宙のどこにいてもそう見えるということになります。

宇宙に中心は無いのですが、どこにも中心が無いなどということがあるのでしょうか?

 

宇宙に特別な場所などどこにも無く、宇宙に中心は無い

宇宙に特別な場所などは無く、宇宙に中心は無いので、結局のところ、どこに基準を置くのかということになります。

地球の表面を例にすると、日本の地図では日本が中心ですし、アメリカの地図ではアメリカが中心にあるように、地球の表面はどこを選んでも中心になれますので、逆に言えば、特別な場所などどこにも存在しないということになります。

宇宙においても同じであり、宇宙の中にもまた、特別な場所はどこにも存在しないので、宇宙には中心は存在しないということになります。

このような考え方を宇宙原理と呼びますが、現在のところ、この宇宙原理に反する事実は見つかっていないといいます。

 

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