[記事公開日]2016/03/22
[最終更新日]2016/04/11

宇宙飛行士募集の選抜試験では日本人でも英語は必要で自然科学分野の実務経験なども条件

日本人の宇宙飛行士はJAXA(宇宙航空研究開発機構)が募集

日本人が宇宙飛行士になるためには、どうすればよいのでしょうか?

『宇宙飛行士憧れの国際宇宙ステーション(ISS)での仕事は過酷な生活環境下での激務』、こちらの記事の中でも書きましたが、日本人の場合、宇宙飛行士になる為には、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が不定期に実施する「宇宙飛行士選抜試験」に合格して、採用される必要があります。

日本が宇宙飛行士の養成に乗り出したのは、1985年のことであり、アメリカが進める宇宙ステーション計画への参加をきっかけにして、JAXAの前身である「宇宙開発事業団」(NASDA)が募集をかけたのが始まりのようです。

日本人宇宙飛行士の1期生は、毛利衛氏・向井千秋氏・土井隆雄氏の3名であり、3名ともNASA(アメリカ航空宇宙局)で訓練を受けて、スペースシャトルの搭乗員資格を取得し、宇宙飛行士として大活躍をされました。

その後、若田光一氏・野口聡一氏・古川聡氏・星出彰彦氏・山崎直子氏の5名が同じルートで宇宙飛行士になっています。

また、油井亀美也氏が2015年7月23日「ソユーズ」にて国際宇宙ステーション(ISS)でのミッションに参加されて、大活躍され、12月11日に無事帰還されています。

宇宙飛行士に求められる資質は、その時々で異なるようで、例えば、毛利衛氏の時代には、スペースシャトルで宇宙に行き、2週間程度活動することが前提となっていたようです。

しかし、現在では、国際宇宙ステーション(ISS)で長期滞在する任務に就くことになります。

宇宙飛行士として宇宙で仕事をすることに変わりはないとは言うものの、与えられる任務はもちろんのこと、求められる資質や能力も変わってくるので、募集事項も異なってくるようです。

なお、宇宙飛行士の募集は、毎年定期的に行われる訳ではなく、JAXAが必要と判断した時に募集をかけ、「宇宙飛行士選抜試験」を行うようです。

ちなみに、JAXAが最後に宇宙飛行士の募集をしたのは、2008年だということですので、数年以上に亘って、宇宙飛行士の募集が日本で行われていないということのようなので、国際宇宙ステーション(ISS)での宇宙飛行士の仕事というのは、かなり狭き門ということになります。

それでは、前回2008年にJAXAが行った、宇宙飛行士の募集では、どのような条件が求められたのでしょうか?

 

日本人が宇宙飛行士になるために求められる条件とは

前回2008年にJAXAが行った、宇宙飛行士の募集に際して、どのような条件が求められたのか、主なものを書いてみます。

☆日本人が宇宙飛行士になるために求められる主な条件

自然科学系分野における研究、設計、開発、製造、運用等に3年以上の実務経験を有すること。 (なお、修士号取得者は1年、博士号取得者は3年の実務経験とみなします。)

★宇宙飛行士としての訓練活動、幅広い分野の宇宙飛行活動等に円滑かつ柔軟に対応できる能力 (科学知識、技術等)を有すること。

★訓練時に必要な泳力(水着及び着衣で75m: 25m×3回 を泳げること。また、10分間立ち泳ぎが 可能であること。)を有すること。

国際的な宇宙飛行士チームの一員として訓練を行い、円滑な意思の疎通が図れる英語能力を有すること。

★医学的特性として、身長158cm以上190cm以下(注:宇宙服を着用して船外活動を行うには、約165cm以上が必要)、体重50~95kg、最高血圧140以下かつ最低血圧90以下、両眼とも矯正視力1.0以上、色覚正常、聴覚正常が必要な条件となります。

心理学的特性として、 協調性、適応性、情緒安定性、意志力等国際的なチームの一員として長期間の宇宙飛行士業務に従事できる心理学的特性を有することが条件となります。

★ 日本人の宇宙飛行士としてふさわしい教養等(美しい日本語、日本文化や国際社会・異文化等へ の造詣、自己の経験を活き活きと伝える豊かな表現力、人文科学分野の教養等)を有すること。

前回2008年にJAXAが行った宇宙飛行士の募集では、主に上記のような条件が必要とされた訳ですが、では、選抜試験はどのように行われたのでしょうか?

 

日本人が宇宙飛行士になるための選抜試験

前回2008年にJAXAが行った宇宙飛行士の選抜試験は、書類選抜、第一次選抜試験、第二次選抜試験、第三次選抜試験によって行われました。

☆JAXAによる日本人宇宙飛行士の選抜試験

★書類選抜

応募書類による審査であり、英語試験(筆記試験、ヒアリング試験)が行われます。

応募書類提出者を対象に、札幌、仙台、東京、 大阪、広島、福岡 のいずれか1ヶ所で受験する必要があります。

★第一次選抜

第一次選抜として、一次医学検査、 一般教養試験(筆記式)、 基礎的専門試験(筆記式) 、心理適性検査(筆記式)が筑波で行われました。

★第二次選抜

第二次選抜として、二次医学検査、 面接試験 (心理、英語、専門、一般) が筑波で行われました。

★第三次選抜

第三次選抜として、長期滞在適性検査、 泳力の試験、 面接試験(総合)が、 筑波宇宙センターや東京事務所等 で行われました。

前回の2008年、約10年ぶりに実施された第5回選抜試験では、「3名以内」の募集枠に対して、過去最高の963名の応募者が集まりました。

そして、回を重ねるごとに女性の応募者は増える傾向にあり、今回初めて女性の応募者が100名を超えて124名となりました。

年齢別では、30代が最も多く、全体の7割弱になるようです。

3名の募集枠に対して963名の応募者があり、321倍という高い倍率となりましたが、選抜試験に見事に合格されたのは、油井亀美也氏、大西卓哉氏、金井宣茂氏の3人となりました。

そして、油井亀美也氏は、2015年7月23日「ソユーズ」にて国際宇宙ステーション(ISS)でのミッションに参加されて、大きな活躍をされ、12月11日に無事帰還されています。

次の選抜試験がいつ実施されるかは未定ですが、厳しい選抜試験を乗り越えて、優秀な日本人宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)をはじめとする宇宙活動で活躍されることを期待したいと思います。

 

NASA(アメリカ航空宇宙局)が最近行った宇宙飛行士募集の条件とは

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日本においては、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が行った宇宙飛行士の募集は2008年以降、数年間行われていませんが、アメリカにおいては、つい先日、NASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙飛行士の募集を行っていました。

募集期間は2015年12月14日から2016年2月中旬まで行われていましたが、そこで求められる募集条件は、多くの人が予想するよりも意外と満たしやすいものであり、次のようなものとなっていました。

☆NASA(アメリカ航空宇宙局)が行った宇宙飛行士募集の条件

★アメリカの市民権

アメリカの市民権を持っていることが条件となります。

★工学、生物科学、自然科学、数学のいずれかの学士号

工学、生物科学、自然科学、数学のいずれかの学士号を持っていることが必須条件となります。

★3年以上の実務経験またはパイロットとしての1000時間以上のフライト経験

工学、生物科学、自然科学、数学のいずれかの学士号を持っていることが必須条件となりますが、それに加えて、「学士号に関連する職業に3年間従事した経験があるか」という実務経験も必要となります。

もしくは、「ジェット機のパイロットとして1000時間以上のフライト経験がある」という条件のいずれかを満たす必要があります。

★身長制限(約157cm~190cm)

身長制限は、5フィート2インチ(約157cm)から6フィート3インチ(約190cm)となっていますが、これは日本と同じです。

★血圧140/90以下

宇宙飛行士にとって健康状態は何より重要ということで、血圧は最高血圧140以下かつ最低血圧90以下の正常域に収まっていることが条件となっていますが、これは日本でも同じ条件です。

★矯正視力1.0以上

両目とも矯正視力で視力20/20(日本での視力1.0に相当)が必要ですが、これも日本と同じです。

★年齢制限なし

募集条件として、年齢制限は特に設けられていないようです。

日本のJAXAが2008年に行った募集に際しても、特に年齢制限は設けられていませんでしたが、募集条件の中に、「10年以上宇宙航空研究開発機構に勤務が可能であり、かつ、長期間にわたり海外での勤務が可能であること。」 という一つの条件が記されていますので、実質的に、高齢者は難しいと考えられます。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙飛行士募集においても、実質的に、体力面などを考慮すると、高齢者が採用されるのは難しいのではないかと考えられます。

ちなみに、今回NASAが行った宇宙飛行士募集に際しての、気になる給料は、年間6万6000ドル(約810万円)~14万4000ドル(約1770万円)とのことです。

 

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