[記事公開日]2016/03/27
[最終更新日]2016/04/05

宇宙飛行士にとって無重力の中のトイレの問題は切実だがISSでは尿から飲料水確保

宇宙の無重力空間の中で切実なトイレの問題

宇宙での無重力空間の中では、トイレの問題は切実となります。

無重力の中では、水滴は丸い玉になって空中を漂い、身体についた水滴はまとわりついてなかなか離れないので、もし、尿の始末に失敗すると、とても厄介な問題となるようです。

そして、宇宙では地球にいる時と同じように便意が起きますが、かなり力を入れないと出ないそうです。

また、トイレの穴が非常に小さく作られているので、宇宙飛行士は地上でトイレを使う訓練をしてから宇宙に行っていると言います。

現在、国際宇宙ステーション(ISS)では、地上と同じように用を足せるトイレが完備されていますが、人類が宇宙に進出した初期の頃は、かなり大変だったようです。

 

人類が宇宙に進出した初期の頃のトイレ事情

人類が宇宙に進出した初期の頃は、尿袋を使っていたようです。

宇宙服の股の部分に袋を付けて、宇宙に着くまでは尿をそれに溜めておいたそうです。

そして、大便に関しては、初期の頃は飛行時間が短かったので、大便が出ないように、前もって繊維分を含まない食事を摂るなどして対処していたと言います。

ただ、その後、飛行時間が長くなるにつれて大便の処理も必要になります。

宇宙飛行士は、粘着剤の付いたポリエチレンの袋をお尻に貼り付けて宇宙へと向かったのだそうです。

 

スペースシャトルのトイレ

NASA(アメリカ航空宇宙局)のスペースシャトルは、1981年の初飛行から135回目の2011年7月の飛行をもって退役しましたが、スペースシャトルのトイレはどうだったのかを見てみたいと思います。

スペースシャトルでは、地上と同じようにトイレの用を足すことができたようです。

奥行き1メートル、幅約1メートルの広さで、男女共同で使います。

形は地上の洋式トイレと似ていますが、ちょっとした仕かけがあります。

スペースシャトルで用を足す時は、便座の両側にある手すりを持ち、足元の足台につま先を入れて、体が浮かないように固定させます。

大便の場合は、そうじ機のような機械で吸いこみ、その後、排泄物を真空にして乾燥させてしまいます。

便座に座って大便を排泄すると、空気と一緒にタンクに吸い込まれ、タンク内の回転式のカッターで粉々にした後、タンク内部を真空にして凍結乾燥させるのだと言います。

尿の場合は、便座の前方にあるホースの先に個人用の受け口を付けて排泄すると、空気と一緒に吸い込まれるようになっています。

なお、体が浮いてしまう状態で直径10cmくらいのトイレの吸いこみ口に正確に座るために、地上ではカメラ付きの訓練装置でトイレを使う感覚を訓練したようです。

NASA(アメリカ航空宇宙局)のスペースシャトルは、2011年7月に135回目の飛行をもって退役しましたが、アメリカをはじめ日本やヨーロッパなど15カ国で共同運用されている、国際宇宙ステーション(ISS)のトイレ事情を見てみたいと思います。

 

国際宇宙ステーション(ISS)のトイレでは尿から飲料水が確保できる

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国際宇宙ステーション(ISS)で使用されているトイレは、ロシア製のトイレをアメリカが購入しているものだと言います。

宇宙におけるトイレ事情は、かなり改良されてきているようで、現在、国際宇宙ステーション(ISS)では、尿から飲料水を確保できるようになっています。

国際宇宙ステーション(ISS)のトイレも、掃除機のように空気の流れと少量の水で便をトイレの中に吸い込む仕組みです。

以前は、尿は先に個人用のアダプタが付いた吸引器で吸い取って汚水タンクに溜め、便は固形排泄物タンクに入れ、一杯になるとプログレス補給船に運んで、大気圏で燃やしていました。

ただ、現在では、宇宙のトイレ事情も改良されてきています。

今では、尿は処理して飲み水を作ることができるようになったので、大便と尿も分けて回収しているそうです。

ただ、今日においても、宇宙へ発射するまでの長い待ち時間や大気圏突入の時、あるいは、宇宙遊泳の時などは、トイレが使えないので、基本的にオムツを使用するそうです。

そして、国際宇宙ステーション(ISS)から地球に帰る時に乗るロシアの「ソユーズ」宇宙船にもトイレはないので、大人用オムツを付けて帰ってくるそうです。

宇宙飛行士の仕事は、色々な面で大変ですね。

ただ、宇宙のトイレの改良により、国際宇宙ステーション(ISS)では尿から飲料水が確保できる時代になっています。

さらには、『宇宙で貴重な水を国際宇宙ステーション(ISS)では水再生システム(WRS)で再利用』、こちらの記事の中でも書きましたが、日本発の浄水器の開発により、宇宙での新たな水資源確保も考えられているようです。

 

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