[記事公開日]2015/11/01
[最終更新日]2016/04/11

宇宙の終わり(最後・終焉・果て)はビッグクランチという理論について考察する

 

宇宙に終わり(最後・終焉・果て)はあるのか?

宇宙に終わり(最後・終焉・果て)はあるのでしょうか?

宇宙の終わり(最後・終焉・果て)という概念は、宇宙の始まり(誕生・起源)という概念とセットになっています。

宇宙には始まり(誕生・起源)があると考えるので、宇宙には終わり(最後・終焉・果て)もあるのだという考えになります。

20世紀初頭においては、ほとんどの人々は、宇宙は定常的なものだと考えていたようで、天文学者たちの中にも「宇宙には始まりがなければならない」などという考えを口にするような者はいなかったようです。

ハッブル宇宙望遠鏡の名前の由来にもなっている、天文学者ハッブルや、柔軟な考えを持っていると評価されているアインシュタインですらも、「宇宙に始まりがあった」などという考えはまるっきり馬鹿げていると考えていたそうです。

その当時は、宇宙は永遠に不変であり、永遠不滅のものだと考えられていたのです。

ところが、21世紀初頭の現在においては、宇宙には始まり(誕生・起源・年齢)があるというのが通説となっています。

そして、その根拠となっているのが、ビッグバン理論(ビッグバン仮説)と呼ばれるものであり、宇宙の始まりを解明する上での通説ともなっています。

最新の観測で捉えている宇宙の年齢というのは、約138億年なのですが、約138億年前に、ビッグバンによって宇宙が誕生したと考えられています。

そして、ビッグバンによって膨張した宇宙は、最後にはビッグバンの時間的逆転であるビッグクランチによって極小の特異点に収縮し、終わり(最後・終焉)を迎えるとも考えられています。

 

ビッグバンの時間的逆転であるビッグクランチという仮説

ビッグバンの時間的逆転であるビッグクランチというのが、今予測されている宇宙の終わり(最後・終焉)についての一つの仮説です。

現在考えられている宇宙モデルでは、宇宙はビッグバンによって膨張を開始したとされていますが、宇宙全体に含まれる質量(エネルギー)がある値よりも大きい場合には、自身の持つ重力によっていずれ膨張から収縮に転じ、宇宙にある全ての物質と時空は無次元の特異点に収束すると考えられています。

これが、ビッグクランチと呼ばれるものです。

ただし、プランク長と呼ばれる微小な長さよりも十分に小さくなった宇宙を理論的に取り扱うためには、一般相対性理論に加えて量子力学的効果をとり入れる必要があり、このような理論は量子重力理論と呼ばれています。

ただ、ビッグクランチを説明する為の完全な量子重力理論はまだ構築されていないので、ビッグクランチによって何が起こるかを物理学的に記述することはまだ出来ていないようです。

ビッグクランチの後、「振動宇宙」 として再び宇宙が膨張に転じるかもしれないと考える科学者もいるそうです。

宇宙がビッグクランチを迎えるのか、それとも永遠に膨張を続けるのかについては、以下の2点に依存しているそうです。

* 収縮に転じるだけの十分な質量(臨界質量密度)が宇宙に存在するか。

* 宇宙定数と呼ばれる、重力に対抗する斥力の源が存在するか。存在するならばどの程度の大きさなのか。

現在のさまざまな観測結果によると、宇宙のエネルギー密度は臨界密度にきわめて近く、したがってビッグクランチは起こらずに宇宙は永遠に膨張し続けるという考えが有力となっているようです。

また、ビッグクランチの他にも、宇宙の終わり(最後・終焉)に関する様々な考え方があります。

 

宇宙の終わり(最後・終焉・果て)に関する諸説

今現在、科学者たちが考えている、宇宙の終わり(最後・終焉・果て)に関しては諸説あるようですが、ビッグクランチという仮説以外のいくつかをご紹介してみます。

★ ビッグバウンス

ビッグクランチによって宇宙が無次元の特異点に押し込まれてしまった場合、その反動でまた新たなビッグバンが起きる可能性があり、これをビッグバウンスと呼ぶそうです。

宇宙の完全な終焉ではなく、また一から繰り返すということであり、もしかしたら私たちが今見ている宇宙は、何回目かの宇宙なのかも知れないということになります。

★ 熱的死

熱的死とは、宇宙の拡大により惑星同士の空間が広がり、惑星や宇宙の持つ熱量は何時か尽きることになるということのようです。

熱力学によると、熱というエネルギーは最終的に平衡し、それぞれの空間に均等に行き渡るそうなので、宇宙という空間が広がり続ける限り、宇宙全体の温度は徐々に下がり始めるということになるようです。

そして、いずれは星や惑星は熱という輝きを失い、宇宙全体は平衡という終わり(最後・終焉)を迎えるであろうという理論のようです。

★ ブラックホールによる熱的死

ブラックホールにより宇宙全体が飲まれてしまう可能性があるということです。

ブラックホール同士が衝突した際、小さい方のブラックホールが大きい方に飲み込まれ、更に巨大なブラックホールが形成されていくのですが、次第に巨大化していくブラックホールは宇宙全体を飲みこみ、彼らは死に際に「ホーキング輻射」という放射反応を起こし、宇宙が終る時に「ホーキング輻射」だけが残る空間が出来上がるという理論のようです。

★ 時の終わり

科学者たちによれば、数々の終焉説を数学的・科学的に見た場合、「時が有限でなければ」説明出来ない理論もあるそうで、ある日突然時が止まり、世界の全てが永遠に停止する日が来るかも知れないという説があるようです。

★ 宇宙は終わらない(複数の宇宙が存在するから)

仮に我々の宇宙がビッグ・クランチ、ビッグ・バウンス、熱的死、ブラックホール、時の終わり、などで終わり(最後・終焉)を迎えたとしても、宇宙は終わらない。

何故なら、我々の宇宙は無限に存在する宇宙の内の一つでしかないからだという説。

★ エターナル・ユニバース(永遠の宇宙)

宇宙誕生仮説の中には「ビッグバンは二つの宇宙膜(ブレーン)が衝突したことによって生じた現象である」という説があるそうですが、これらの宇宙膜(ブレーン)は我々の三次元・四次元よりも、より高い次元で存在しているとのことであり、この説によると、宇宙は広がり続け、終わることはないのだそうです。

 

多元宇宙論が唱える平行宇宙(パラレルワールド)や、宇宙の多重多次元構造の可能性を考えた時、私たちが認識している宇宙は、果たして唯一の宇宙なのか?

もし仮に、ビッグクランチという仮説が唱えるように、今ある宇宙がビッグクランチによって終わったとしても、私たちが認識している宇宙とは、果たして唯一の宇宙なのか、という問題もあります。

複数の宇宙があるとする仮説として、多元宇宙論というものがあり、多元宇宙が含むそれぞれの宇宙は、平行宇宙(パラレルワールド)とも呼ばれています。

多元宇宙の構造、そこに含まれるそれぞれの宇宙の性質、およびそれら宇宙の間の関係は、考えている特定の多元宇宙仮説に依存しており、宇宙が一つでないと考える理由(多元宇宙が存在する意味)は仮説によって様々です。

宇宙論、物理学、天文学、宗教、哲学、トランスパーソナル心理学など、様々な分野において、多元宇宙の仮説が立てられており、平行宇宙(パラレルワールド)は代替宇宙、量子宇宙、相互浸透次元、平行次元、平行世界、などと呼ばれることもあります。

量子力学の世界では、1965年にアメリカのプリンストン大学の学生だったヒュー・エバレットが発表した多世界解釈というものが有名です。

多世界解釈とは、簡単に言うと、「世界は可能性のぶんだけ平行して存在し、それが次々と枝分かれしていく」というものです。

もし、多世界解釈が唱えるように、平行宇宙(パラレルワールド)というものが存在し、可能性の数だけ、無数の世界が存在するのだとすれば、今私たちが認識している宇宙とは、果たして唯一の宇宙なのか、という問題が持ち上がります。

もし、可能性の数だけ、無限の宇宙が存在するとすれば、今私たちが認識している宇宙が仮にビッグクランチによって終わりを迎えたとしても、それが即ち、宇宙そのものの終わり(最後・終焉)を意味することにはならないとも言えます。

多元宇宙論には様々な仮説がありますが、いずれにしても、複数の宇宙があり、平行宇宙(パラレルワールド)が存在すると仮定すれば、もし仮に今私たちが認識している宇宙がビッグクランチによって終わったとしても、それが即ち、宇宙そのものの終わり(最後・終焉)を意味することにはならないとも言えるのです。

宇宙は多重多次元構造になっている可能性もありますので、今私たちが認識している宇宙は、あくまでも宇宙の一部にしか過ぎず、唯一の宇宙ではないのかも知れません。

 

唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)の存在を抜きにして、宇宙の終わり(最後・終焉)は語れるのか?

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さらに考えなければならない問題があります。

それは、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)というものの存在を抜きにして、宇宙の終わり(最後・終焉)は語れるのか、という問題です。

宇宙に終わり(最後・終焉)があるという考え方は、宇宙には始まりがあったという考え方とセットになっています。

今の科学では、宇宙はビッグバンによって始まったという理論が通説となっています。

しかし、では、もし仮にビッグバンが起きたと仮定しても、ビッグバンを起こす元になった意志やエネルギーは、どこから来たのかという問題が提起されます。

もし本当にビッグバンが起きたのだとしたら、ビッグバンを起こす元になった、何らかの意志やエネルギーが存在した筈です。

ビッグバンを起こさせた意志やエネルギーというものは、一体どこからやって来たのでしょうか?

ここで、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)というものの存在が、クローズアップされることになるのです。

唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)というものの存在を想定しない限りは、ビッグバンが起きたことを説明できないと思います。

何らの意志もエネルギーも無いところから、ビッグバンが起きる筈もなく、「無から有」が生じることは無いとするならば、「無」と思えるものも、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)と捉えるのが正解なのかも知れません。

ここで、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)の意志やエネルギーによってビッグバンが起きたと仮定します。

そうすると、では、ビッグバンを起こした、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)という存在は、いつからこの宇宙に存在しているのか、という問題が生じることになるのです。

 

宇宙には始まりも無ければ終わりも無く、永遠不滅なのでは?

もし、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)が存在するならば、それは、不生不滅の存在であり、生ずるということも無ければ滅するということも無く、誕生するということも無ければ消滅するということも無く、永遠不滅の存在である筈です。

そうであるならば、もし仮に、今私たちが見ている宇宙で138億年前にビッグバンが起きたとしても、それが即ち、宇宙そのものの始まりを意味することにはならないとも言えると同時に、ビッグバンで膨張した宇宙が、ビッグバンの時間的逆転であるビッグクランチによって極小の特異点に収縮し、最後を迎えることになると仮定しても、宇宙はそのようなビッグバンとビッグクランチのサイクルを、何度も何度も永遠に繰り返していると考えることも出来ます。

もし、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)という存在によって、138億年前にビッグバンが起きたとするならば、ビッグクランチによって特異点に収縮して今ある宇宙が最後を迎えたとしても、永遠不滅の存在である唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)によって、ビッグバンから始まるサイクルがまた繰り返され、それが永遠に続いていくと考えることも出来ます。

 

ビッグクランチでは宇宙そのものの終わり(最後・終焉・果て)を説明出来ない

もし仮に、ビッグバンの時間的逆転であるビッグクランチによって、今ある宇宙が極小の特異点に収縮して終わり(最後・終焉)を迎えたとしても、それが即ち、宇宙そのものの終わり(最後・終焉)を意味することにはならないと言えます。

宇宙はビッグバンに始まりビッグクランチで終わるようなサイクルを、永遠に繰り返していると考えることも出来ます。

また、多元宇宙論における平行宇宙(パラレルワールド)という概念や、宇宙の多重多次元構造の可能性を考える時、今私たちが認識している宇宙とは、あくまでも宇宙の中の一部にしか過ぎず、宇宙全体ではないのかも知れないと考えることも出来ます。

何よりも、唯一絶対の神、あるいは、宇宙の根本主体(宇宙意識)の存在というものを考察した時、それは不生不滅の存在である筈であり、誕生するということも無ければ消滅するということも無く、生ずるということも無ければ滅するということも無く、永遠不滅の存在であると考えられます。

もしそうだとすれば、宇宙そのものにも、始まりも終わりも無いと考えることが出来ます。

宇宙には始まりも無ければ終わりも無く、未来永劫に亘って、宇宙は永遠不滅だと考えることが出来るのです。

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