[記事公開日]2016/09/21

「宇宙旅行の事前訓練」サービスを名古屋のベンチャー「PDエアロスペース」社が企画

PDエアロスペース社提供

日本初の「宇宙旅行の事前訓練」サービスを開始

日本で初めてとなる、「宇宙旅行の事前訓練」サービスが開始されました!

これは、名古屋市のベンチャー企業「PDエアロスペース」社が企画したものであり、宇宙旅行とはどのようなものなのかを疑似体験したい人の為に、無重力体験と医学検査とを組み合わせたサービスになります。

9月18日、「PDエアロスペース」社が航空機を使って無重力を体験できる「宇宙旅行の事前訓練」を一般向けに初めて企画しましたが、訓練には合わせて4人が参加しました。

この中には、大手旅行代理店HISの社員で、社内で唯一「宇宙事業担当」の肩書を持つ方が、約95万円の参加費を自費で払い、休暇を利用して参加されていました。

日本初の「宇宙旅行の事前訓練」サービスとは、どのようなものなのでしょうか?

 

「宇宙旅行の事前訓練」サービスの中身とは

今回、名古屋のベンチャー企業「PDエアロスペース」社が一般向けに初めて企画した「宇宙旅行の事前訓練」は、9月17・18日の2日間にわたって行われました。

4人の参加者は、名古屋空港に設けられた会場で搭乗服に着替えてから、まずは名古屋市内の医療機関で無重力状態の訓練に臨む為の体調検査や心理検査を受けました。

宇宙飛行に臨んでも問題がないか健康状態を調べるメディカルチェックが行われた訳ですが、今回の検査には、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する人の検査項目をもとにJAXA(宇宙航空研究開発機構)や岡山大学などからアドバイスを受けて行われ、参加者は、心肺機能や平衡感覚など54の項目について検査を受けたとのことです。

そして、メディカルチェックが終わった後に、小型ジェット機に搭乗して、無重力状態を体験することになりました。

小型ジェット機に搭乗して日本海の上空に移動し、高度9000メートル付近で、エンジンの出力を最小限にした際におよそ20秒間、無重力状態が発生するのですが、それを合わせて7回体験しました。

「宇宙旅行の事前訓練」では、小型ジェット機を高度9000メートル付近まで上昇させて、エンジンの出力を最小限にし、急降下させることで、無重力に近い状態を作り出しているのですが、今回の参加者4人は、その無重力状態を7回体験できたということのようです。

無重力の体験中には、ボードに文字を書いたり、カメラで撮影したりする訓練も行われましたが、参加者の1人である大手旅行代理店の社員の方も、うれしそうな表情で無重力体験を楽しんでおられる様子でした。

大手旅行代理店HIS社員の方は、2日間の日程を終えて、「生まれて初めての経験で、脳がついていきませんでしたが、身体の制御も難しくとにかく驚きでした。事前のメディカルチェックで、特に平衡感覚を確認する重要性がよくわかりました」と感想を述べておられました。

そして、宇宙旅行が身近になる日が必ず来ると思うので、旅行会社の社員として、宇宙旅行を多くの人に楽しんでいただけるように取り組んでいきたいと語っておられました。

名古屋市のベンチャー企業「PDエアロスペース」社などの民間企業の参入によって、宇宙旅行がより身近なものになることが期待されますが、国も民間参入を歓迎しているようです。

 

宇宙分野への「PDエアロスペース」社のような民間参入を国も歓迎

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名古屋市のベンチャー企業「PDエアロスペース」社の緒川修治社長は、国の宇宙政策委員会で次世代の宇宙輸送システムを検討する部会の委員を務めたこともあるそうです。

緒川社長は、「家族で宇宙旅行ができる新しい乗り物を作りたい」と、宇宙空間まで数十万円で乗ることができる航空機のような形をした新たな宇宙輸送機の開発を目指しているとのことであり、今回の「事前訓練」サービスは、そうした本格的な宇宙旅行時代につなげる第一歩と位置付けておられるようです。

緒川社長は、「宇宙旅行を身近なものとすることに向けて、ものすごく長い道のりだがほんの少し一歩を踏み出せたと思う。宇宙旅行の実現に向けて4か月に1回くらいのペースで定期的に繰り返していきたい」と話しておられますが、日本でもこうした民間のベンチャー企業が宇宙分野にどんどん進出してほしいものだと思います。

そして、こうした宇宙分野への民間参入を国も歓迎しているようです。

天才的起業家イーロン・マスク氏のスペースX社を始めとして、宇宙分野への民間企業の参入が進んでいるアメリカでは、宇宙関連機器の市場規模がこの10年間で1.4倍余りに拡大しており、日本円でおよそ5兆円に達しているそうです。

その一方で、我が国・日本においては、宇宙関連機器の市場規模はこの10年間でほとんど伸びておらず、アメリカの20分の1の、およそ2500億円にとどまっているのです。

その上、日本の市場のおよそ90%は政府の需要によるものなので、民間の市場規模はまだまだ小さいものとなっているのが現状なのです。

こうした状況を踏まえて、日本政府は、去年2015年に決定した「宇宙基本計画」において、宇宙分野への民間企業の参入を積極的に支援し、今後10年間で、市場規模を、いまの2倍にする目標を掲げています。

そして、内閣府が今年3月に「スペース・ニューエコノミー創造ネットワーク」を設立しましたが、これは、宇宙ビジネスへの参入や拡大を目指す企業どうしの出会いの場として設立されたものであり、これまでに600余りの企業や個人が参加しているとのことです。

ぜひ、日本においても、名古屋市のベンチャー企業「PDエアロスペース」社のような民間企業がどんどん宇宙分野へ参入して来て、日本の宇宙産業が発展していくことを期待したいものです。

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